ニュースの感想
世界各国で年初来20~40%の株価の上昇が見られる中で、先日日本の東証株価指数TOPIXは遂に年初来マイナスとなりました。
既に報道されているとおり、大手金融機関が相次いで増資している等々の、日本に特有(?)の事情があるにはありますから、これを一概に政策のせいだとするのは、間違っているでしょう。
しかし、それをさておいたとしても日本の低迷ぶりは突出しており、民主党鳩山内閣の経済政策が市場の信任を得られていないことが大きな原因であることは、否定できないと思います。
中小企業金融円滑化法案(俗称 モラトリアム法案)、郵政民営化見直し、科学技術予算の削減に子育て支援と、一つ一つ取り上げるときりがないのですが、私は鳩山内閣というか民主党政権の経済政策の最大の欠陥、それは「選択」という観点が欠如していることであると考えます。
先の記事でも取り上げましたが、「成長」には「挑戦」が必要です。そして現実として「挑戦」は、総ての人が出来るわけではありません。挑戦できる人、挑戦できる企業に、より多くのチャンスが与えられてこそ、人も、企業も、社会も成長します。総ての家庭に2万6千円払い、総ての企業を延命させ、科学の挑戦に使うべきお金で総てのばらまきを実行する、それでは総ての人が一時の心の安寧を得られても、長い目で見たら誰一人幸福になりません。
私は弱肉強食を肯定したいわけでは全くありませんし、社会のセーフティネットは是非ともしっかりと構築すべきだと思います。しかしそれと両立する形で「挑戦と選択」を確立してこそ、社会は成長し、日本の未来は開けるのだと言うことを、是非民主党の皆さんには認識していただきたいと思います。
毎日「削減の為の事業仕分け劇場」を見ていてつくづく思いました。
そもそも何の為の事業仕分けだったんでしょうか!?「我々が政権を取れば無駄を無くして国債も増やさずやれます」と言っていた方々が大臣になって出した概算要求が過去最高額で、おまけに仲間の事業仕分けに文句つける要求大臣に変身しちゃってる(笑)。
大前研一氏も指摘しましたが「友愛と云う理念は結果として何を選択し何を捨てるのかがわからない。むしろ何かを捨てようにも『友愛で私を守って』と言われたら捨てられなくなる。友愛というのは足し算になりやすい非常に危険な言葉となる」正に危険な状況だと思います。
日々の「事業仕分け劇場」に注目が集まり一喜一憂する中で、鳩山政権が何一つ経済政策を打たないばかりか、閣内不一致で方向性すら出せずにいる事が実は私達の生活を最も危険で不幸な綱渡りに導いているように感じます。
「良い」「悪い」以前に「何も無い」「わからない」っていうのが一番不安で怖いですね…(苦笑)
仕分けと言えば
25日に廃止と判定された経産省の「安心ジャパンプロジェクト」に岐阜県の「救急車たらいまわし」防止システム構築予算が含まれていたそうです。
本当に中身を見ないで適当に仕分けてるんですね…
医療が専門の先生ならご存じかもしれませんが
補正予算を停止したせいで新生児のICUへの補助が行われなかったりもしています。
一体何を考えてるんでしょう…
ああ、何も考えてないんですね
ところで仕分けであちこちの学術分野の予算が亡き者にされてしまったため
主要な大学の先生方がことごとくお怒りだそうで
これから面白い動きが見られそうです
鳩山内閣の目指すべき方向性が見えません。
というか本当は見えているのかも知れません。
私には「友愛」「弱者救済」を大看板、命題とし、今ある問題をとにかく先送りして、ひたすら延命をはかっているようにしか見えません。
困っている人を助けることに何の議論の余地もありません。ただし、延命するだけでは何の解決ももたらしません。
問題の本質を見極め、問題を根底から変化させていく。問題が起こる原因を取り除いて行く事が政治であり、社会のリーダーの仕事だと思います。
中小企業金融円滑化法案は厳しい環境にある中小企業を救済しようという理念で作られたと思います。が、経済対策とセットでなければ意味がないのではないでしょうか?延命しても借りたお金は返さなければいけないのですから。。。その後の資金計画はどうすれば良いのでしょうか?また返済期間が過ぎても返せない中小企業に金融機関が追加で融資を行ってくれるでしょうか?
子育て支援では子供を育てるのに必要な生活費を援助します。しかし、充分な教育を受けさせなければ日本の子供達は大人になってから生きていけません。ご飯を与えて明日の命を繋いでも、教育を通して生きて行く力を育ててあげなければ無責任としか言いようがありません。
長岡は米百俵の地です。この言葉、本当に理解している人、実践出来る人間がどれ程いるのでしょうか?
最近の日本の風潮を感じると非常に危機感を覚えます。
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