内容は日本における「インテリジェントサイクル」の不在と現下のアジア情勢における日米関係、そして政治における決断の重要性を切れ味鋭く解説するもので、大変勉強になりました。
流行らないのであまり言わないのですが、「拉致問題解決」を含め日本外交の強化策についての私の持論は、アメリカのCIAやイギリスのMI6に相当する「国家情報局」の創設で、その点については「わが意を得たり」という感じでした。
また思いがけず自民党時代にお世話になってご無沙汰してしまっていた方々にも会えて、本題以外にも感慨深いものでした。
最後に一言、手島さんが、「日米化関係の根幹は、『人権と民主主義』という価値観の共有にあります。まあ安倍さんもその系統に属するのですが、そこに傷をつける某市長の発言は、とんでもないものであることは、皆さんお判りでしょう。」と言われたのはなかなかに厳しいものでしたが(苦笑)、そこは短いとはいえ一時アメリカで暮らした身として、「ご指摘は一理あります。」と言わざるを得ません。
アメリカの価値観に盲従する必要はありませんし、日本としていうべきことは常に言うべきです。しかし、現在の日本の安全保障も経済的安定も、日米同盟あってこそであるという事実は事実として、認めるべきことだと思います。
そして日米同盟の根幹には、単なる戦略上の利害を超えて、「日本人は俺たちと同じ価値観を持つ仲間だもんな。」というアメリカ人の素朴な信頼があることも、私自身が、留学中の日々の生活の中で、肌で感じた事実です。
「アメリカ人に好かれる為に」というのではなく、「人権」という崇高な理想をともに信じ、現実の厳しさを知ったうえで尚、ともにそれを実現しようとする「仲間」として、日米関係を深化させていくことが、日本外交の根幹であると、私は考えます。
最近のコメント一覧