活動報告

第3声 ~TPPと安倍ノミクス~

  • 米山 隆一
  • at 2013/7/19 01:11:49

私の演説原稿第3版です。大変長文ですが、ご一読いただけると幸いです。

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 皆さん、こんにちは。日本維新の会参議院議員候補、米山隆一です。

 皆さんご承知の通り、私はもう、8年間、4回目の選挙を戦っています。うち7年間は自民党でしたが、昨年の冬、日本維新の会に草鞋を脱ぎ、雪の中、雨の中、選挙を戦いました。

 あの雪の選挙の中、私は多くのことを訴えましたが、その中の一つに、TPPがあります。あの時、TPP交渉参加賛成は私一人で、自民党候補も民主党候補も、TPPには反対でした。しかし、選挙が終わったら、何事もなかったかのように、賛成になっています。

 私は他の候補、他の党を批判したくて、この話を出したのではありません。ただ、私たちは、私は、選挙の前にこそ、「事実を告げ、自分が何をやろうとしているのかを示す政治をしたい。」そう思っていることを、お伝えしたくて、この話を出したんです。

 昨年の選挙のさなかのある日、私は雪の中で、南魚沼市でTPP交渉参加賛成の演説をしました。演説を終わると、軽トラックが私の前に泊まり、中からお父さんが出てこられ、言われました。「米山さん、俺はあんたのことを、7年前から、最初から、応援している。だからあんたが維新の会に移っても、応援しようと思ってた。でも、俺の家は農家だ。あんたがTPPに賛成なら、俺は応援できねぇ。」
 私は、このお父さんに、こう答えました。「分かります。私も、TPPが、バラ色の未来を約束するとは、思っていません。農家の方に、つらい思い、苦しい思いをさせてしまうかもしれません。でも、日本が参加してもしなくても、アメリカは、東南アジアの国々は、TPPを始めてしまいます。そしてTPPのルールが、東南アジアの、環太平洋のルールになります。そのルール作りに日本が加われなかったら、日本の未来はありません。日本の未来がなければ、日本の農業の未来もなくなります。だからTPP交渉参加、許してください。」
 その結果、このお父さんが、私に投票してくれたのかくれなかったのか、それは分かりません。しかし私は、選挙の前だからこそ、どうしてもこのお父さんに、私がやろうとしていることを、伝えたかったんです。

 今、安倍ノミクスは好調です。私は、悪くないと思っています。国民みんなが下を向いていたのが上を向き、下がりっぱなしだった経済指標が上がりだしたんです。これを否定するのは、違うでしょう。でもだからこそ私は、正直に皆さんに告げたいんです。今の安倍ノミクスは、長くは続きません。
 安倍ノミクス第一の矢「大胆な規制緩和」、これは要するに日銀がお札をすることですから、やろうと思えばいつまででもできます。しかし安倍ノミクス第2の矢「機動的な財政出動」、これは要するに公共事業のことですが到底長くはできません。理由は簡単です。日本には、お金がないからです。あるのは1000兆円の借金と、毎年1兆円づつ増え続ける社会保障費です。この状況下で、政府が言っているように、毎年20兆円を10年間、総額200兆円の公共事業を行ったら、それは全て子供たちの借金になります。不謹慎な言い方ですが、それならまだましで、それ以前に、国債の暴落を招き、ギリシャやスペインの様な経済危機を招く危険すらあります。そういう危険を冒すことは、できません。
 そして本当のところこのことは、政府の議員も霞が関の官僚もみんな知っています。私は、大学の同級生、先輩、後輩が、議員にも、官僚にもいます。財務省のOB、経済産業省のOBが、います。彼らは皆言っています。「財政出動は、できれば半年、1年で止めたい。もって2年だ。それ以上は、財政が持たない。」
 しかしそれに口をつぐんで、政府は、年間20兆円、総額200兆円の公共事業をして、新潟県を強靭化し、国土を強靭化すれば、景気がよくなり、給与が上がり、問題はすべて解決すると、言っているかのようです。私はそれは、してはいけないことだと思います。それを信じた国民が、困るからです。

 TPP以前に、日本の農政を思い出してください。政府はガットウルグアイラウンドには参加しない、米は一粒たりとも輸入しないと、言い続けてきました。しかし、結局、一夜にしてガットウルグアイラウンドに加入し、コメの輸入を決めました。政府は減反政策で、コメの値段を絶対に維持すると、言い続けました。しかし減反政策は効果なく、コメの値段は下がり続けています。その結果どうなりましたか?国の言うことを信じて、トラクターを買った、田植え機を買った、そういう農家が、日本一高いコシヒカリを作っているこの新潟の農家が、多額の借金で苦しんでいるんです。国が言うことをころころと変えてしまったら、それを信じた国民が、困ってしまうんです。

 今、同じことが、起ころうとしています。年間20兆円の公共事業を10年間続ける、そういっておいて、5年後に、「やっぱり駄目だ。すまん。」そう言われたら、それを信じて大きなトラックを買い、たくさんの若い人を雇った、建設会社が、多額の借金に苦しむことになります。そういう建設会社に骨をうずめようと就職した、若い方々が、失業に苦しむことになります。そして何より、国がお札を刷って、お金を使ってくれさえすれば全て解決すると思っていた国民が、不景気に苦しむことになります。

 だから私は、正直にこういいたいんです。「安倍ノミクス第2の矢は、長くは続けられない。今の日本にはそのお金はない。だから、規制緩和をして、自分たちの力で、景気を回復しなければならない。」

 医療の規制緩和、大変です。私は医者です。これをしたら、私の給与は、多分減ります。でも私は、きちんと規制緩和をして、やる気のある方、やる気のある企業に、どんどん新しい治療法、新しい病院を作ってもらって、新しい雇用を生んでほしいと思います。そうしなければ日本の未来がなくなり、日本の未来がなくなれば、日本の医療の未来もなくなるからです。

 TPP交渉参加、農業の規制緩和、大変です。私の実家は、養豚農家です。今でも、豚を買っています。私は子供の頃、豚小屋の掃除をして、大きくなりました。大学生の時には、入院した親父に代わって、覚えたての知識で、お母さん豚から子豚をとりだす、そんなこともしました。その我が実家の売り上げは、TPPで安い豚肉が輸入され、大規模な企業が新しい生産を始めたら、きっと減ります。でも私は、TPPに参加して、農業の規制を緩和して、やる気のある方、やる気のある企業には、どんどん、より効率的に、より美味しい作物を作ってほしいと思います。そうしなければ日本の未来がなくなり、日本の未来がなくなれば、日本の農業の未来もなくなるからです。

 そして最初からこうしてきちんと真実を告げておけば、私たちは、必要な対策を打つことができます。

 小さな農村で、地域医療を支えている、そういうお医者さんが医療の規制緩和で困るなら、あらかじめそれを支える制度を作っておけばいいんです。

 小さな農家で、でもとても美味しいお米を、野菜を作っている農家が困るなら、あらかじめそういう方を支える制度を、作ることが出来ます。

 公共事業の削減で、日々道路を守り橋を守り、除雪をしてくれている地域で小さな建設会社が困るなら、あらかじめ必要なメンテナンスを、必要なだけ保持しておくことが出来るんです。

 皆さん、魔法の杖は、ありません。魔法の杖があれば、私は7年前に、国会議員になっています。小泉さんの魔法で国会議員になろうと思ったら、なれませんでした。でも私は、それは神様が、「お前にはまだその力がない。自分で努力して、その力をつけろ。その力が付いたら、ならせてやる。」そう言ってくれたんだと思っています。

 日本の未来、地域の未来も同じです。日銀がお金を刷って、政府がお金を使ってくれたら、それで景気が回復して、色々な問題がすべて解決するなんて、そんな魔法の杖はありません。そんなものがあったら、ギリシャもスペインも、同じその魔法の杖を振っています。それがないから、ギリシャやスペインは困っているんだし、それがないから、私たちは、自らの力で、日本の未来を、自らの未来を、切り開かなければならないんです。必要な対策は、私たち自身が、作らなければならないんです。

 皆さん、正直に言うのが、私のポリシーですから正直に申しますが、選挙戦、苦しい戦いです。でも、可能性は、あります。是非皆さんの力で、私を国会に送ってください。送って下さったら、実行できる約束を、させていただきます。1月に一度、もしかして2月に一度になるかもしれませんが、私はこういった演説会を、開きます。そして、皆さんに、国の現状、地域の現状を、正直にお伝えします。それに対する、対策を、提案します。その対策に対する、ご意見、ご批判を、いただいて、もう一度対策を作り直します。そしてそれを国会で、可能な限り提案します。私たちは、間違いなく、野党になります。対策の100%を実現することは、できないでしょう。でも、現実に立脚し、皆さんの声を反映した、現実的な対策を、国会で述べれば、5%、10%を実現することは、きっと可能です。5%、10%から初めて、努力して、頑張って、いつかきっと、100%の維新を、起させてください。

 米山隆一、全力で頑張ります。ご支持ご声援いただけることを心よりお願いして、わたくしの挨拶とさせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。 


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コメント

党を超え国会議員になって欲しいと思っています。正直に訴え続け、国を建直してください

  • Posted by 市民
  • at 2013/07/19 08:54:58

カンペを見ながらの演説はダメでしょ…ありがとうの声に笑顔なしでありがとうと言われてもなんかなーと思います
本当に応援していたのですが…
あなたはついてない…本当についてない!!
柔と軟を使い分ければ有権者にあなたの思いは届きます
一環して表情が固いまま演説…余裕がないのが見ている人に伝わる感じがしました
長岡だけでなく県内にアンテナ張っていけば当選も見えてくると私は実感しました

  • Posted by やまだ
  • at 2013/07/22 18:44:18

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