新年を迎え、新潟県でも、いよいよ予算編成が本格化しています。そして予算編成となれば、様々な予算確保の陳情が私のところにもなされています。
そのあるものは道路をはじめとするインフラ整備こそ安全の確保に重要であるというものであり、他のものは医療をはじめとする福祉の予算の確保こそが重要であるというものです。
私はその両方が正しいけれど、同時にその両方が誤っていると思っています。予算の総額は、限られています。一方の予算を増やせば、ほぼ必然的に他方の予算は減少します。予算を、道路、河川、砂防、医療、介護、雇用、教育、その他にどのように配分するかということはすなわち、それぞれによって得られる安全をどのように配分するかということに外なりません。ある分野の安全だけが突出して高まっても、それによって他の分野の安全がないがしろにされれば、結局のところそれによって人は不幸になります。
必要なのは、ある分野単独での安全の確保ではなく、すべての分野を総合した安全の確保であり、安全の確保について行政のやるべき仕事は、例え地味に見えても、限られた予算の範囲で、各分野に安全を適切に配分し、突出して安全が確保されない分野を作らない事によって、全分野における安全を確保する事であると私は思います。
とは言え、言うは易し行うは難しで、どの分野にどれだけの安全を確保することが適切であるかを判断することは、極めて難しいことです。多くの方々の意見を伺い、県庁一丸となって考えて、そして決断を下していきたいと思います。
都道府県の中でも多い予算の中ゆえに、地味に見えていても大事なものも、地味過ぎて目えなくなるものもあるのですね。
そういった陳情力も無いような取り組みにも、光があたる事を期待しています。
公平に県民目線で考えて下さり、有難うございます。
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