ニュースの感想
西松建設の違法献金事件で、二階選対局長が辞表を提出し、大島幹事長が「余人を持って代え難し」と言うことでこれを慰留していると報じられています。
今までの私なら「辞任は当然、慰留なんてとんでもない」というコメントを出しそうなものですし(そう思われますでしょう-苦笑?)、事実そうは思うのですが、実のところ私自身公認調整で微妙な立場にいることもあって、大島幹事長が二階氏を慰留している理由も、分からないではありません。
衆議院、参議院の候補者の選任に、何故二階氏がそれほどに必要なのか?その理由は二階氏自身の能力が素晴らしいからと言うよりは(勿論ある意味素晴らしいのですが)、「自民党内に公認調整に関する明確なルールがない」事にあります。明確なルールがない以上、最後は、「おい、おめえ、俺の言うことが聞けねえのか?」的な「強面系職人技」に頼らざるを得ません。それが出来るのは、候補者のみならず、地方の政界にまで顔の利く「古典的たたき上げ系強面」議員であり、その適任者は現在の自民党には確かに二階氏を置いて他にいないように思われます。
因みにこの辺の事情は民主党も恐らく全く同じであって、今や日本最強の「古典的たたき上げ系強面議員」小沢一郎幹事長が公認調整を一手に引き受けているからこそ、二階氏以上にすねに傷を持つ小沢氏が党内で絶大な権力を維持することに成功しているのでしょう。
では、自民党はどうすべきか?私は、ここは公認調整の大混乱を覚悟した上で、思いきって二階氏の辞表を受理して、河野氏、後藤田氏、舛添氏(!)等の、「古典的たたき上げ系強面」議員の対極にある「都会的エリート系優男」議員を登用することを提案します。失礼ながらこの皆さんは、おそらく「べらんえめぇ」的職人技は持ち合わせていないものとお見受けします。「あちらを立てればこちらが立たず」的な隘路に陥ったら、きっと「厳格なルールを作ってそれを適用して・・・」と対応することになるでしょう。それは勿論、「強面」で関係者を黙らせていたときにはなかった混乱を党内に生み出すでしょう。しかし、その混乱こそが、今の自民党がもっとも必要としていることではないかと私は思います。又郵政選挙の例を見れば、それは実のところ選挙にとってむしろ有利な結果を生む可能性を有しますし、何より「強面職人芸」に頼る小沢民主党から一歩先んじた近代政党に脱皮する大きなチャンスでもあります。
「ピンチをチャンスに変える」その為の劇的な一手を谷垣総裁に期待します。
切れ味鋭い米山さんのブログは、毎回こっそり読んでおります(笑)
自民党総裁選で森さんのいらぬカゲがちらついて、谷垣さんに変わった時は、「自民党は完全に終わった」と感じました。
自民党を立ち直らせるには、旧世代的な人たち・旧体質の人たちをなんとかしなくてはいけないと強く感じます。
それは政党ではなく新潟というくくりで考えても同じで、マキコさんは…。
米山さんのようにパワーのある新しい人たちが自民党を、そして世の中を引っ張る時代になって欲しいと考えております。
米山さんが仰る通り「明確なルールの無さ」が自民党を分かり難くしている大きな要因の1つだと感じます。
極端な話、アメリカの大統領予備選なんかは全ての候補者の主義主張、政策、政治哲学を明確にぶつけ合い優勝劣敗で候補者が決まるから、とても分かり易い。競争しながら個人や党の志向性や能力が明確になります。
しかし、何を基準に用意されたか分からない(党、個人の志向性が分からない…場合によっては選挙区毎に180度違う事を言う)候補者が短い選挙期間で理解され深い信頼を得られるとは思えません。
「強面系職人技」で選ばれた候補者が「勝つ為のマニュアル」で当選して、議員になったら「俺の言うことが聞けねぇのか!」と睨まれて選挙で語った主義主張を翻す…このパターンばかりを見てきたような気がします。
今現在の民主党がこのパターンですが、自民党も結構そうでしたよね…。
(「消費税引き上げ反対!」を公約にしながら5%に賛成した自民党の方々を忘れる事が出来ません。「消費税撤廃」を公約に謳った社会党と久保亘大蔵大臣はもっと忘れられませんが…(笑))
民主党の「事業仕分け」に対抗して、自民党は明確なルールに則った「候補者仕分け」もしくは「候補者予備選挙」を堂々とオープンにやっては如何でしょうか!?
見かけによらず意外と「新世代のホープ」の一人だと思っていた田村耕太郎氏の離党が少々悲しいニュースでした…(泣)
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