ニュースの感想
STAP細胞がマスコミをにぎわせています。
研究者の端くれだったものとして、この論文に弁護の余地がないことは断言できます。後は、関係者がいかに責任を取るかでしょう。
研究は、研究者自身が実験し、結果を判定し、それを論文にまとめて発表します。つまり研究者は、プレーヤーと審判とレポーターの役割を一人で全部兼ねているわけで、捏造の誘惑は常にあります。
しかしそれでも、現代の科学は「研究者が嘘をつくはずがない。」と言う性善説に立脚して構成されています。その土台となるのは「多数の人の検証によって嘘はすぐばれてしまう。」と言う相互監視機構ですが、もう一つ、「研究は、時に脚光を浴びるときはあるけれど、基本は極めて地道な、報われることの少ない仕事だ。それでも研究を続けられるのは、研究者が、何のかんの言って、やっぱり最後は『真実を見つけたい』と言う情熱を持っているからだ。如何に名誉や地位の誘惑があっても、その『真実を見つけたい』と言う自らの情熱を裏切って、偽りの発表をする研究者はいない。」と言う理念であると私は思っています。
その崇高な理念を裏切った方の責任は、決して小さくありません。非常に厳しい言い方でしょうが、潔い退場が、名誉を保つ唯一の道だと、私は思います。
政治も同じだと、私は思います。政治家こそ、その場限りの美辞麗句の公約を重ね、議席を得たらそこから得られる権力を利用し、それを使って更に当選を重ねる誘惑は正直常にあります。しかし民主主義は、「政治家はそれをしない/できない」と考えなければ、成立しません。
その土台の一つが、「有権者によるたえざる監視」であることは勿論ですが、そこにもう一つ、「政治は、それは地位も権力も伴うけれど、そうでないことも多い。労多くして、報われない場合も多々ある仕事だ。それでも、政治を続けられるのは、何のかんの言ってやっぱり最後は、『より良い社会を作りたい』という情熱を持っているからだ。その自らの熱い思いを裏切って、地位や権力におもねる政治家はいない。」と言う信頼があって欲しいと、私は思います。
日本で今起こっていることを見れば暗澹たる気持ちになることもありますが、自らの情熱の火を絶やさず、頑張りたいと思います。
こんばんは。
私は文系オンリーの人間で、理系の事などほとんど分からない人間です。
弁護士か医者、どちらかの資格を持った政治家はたくさんいますが、あなたほどバランスのとれた知見をもった政治家はいないでしょう。
選挙民ではないですが、東京より応援しています。
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