五区総会

  • 米山 隆一
  • at 2008/5/21 21:09:45

 5月17日、よねやま隆一後援会五区総会を行いました。田植えそのほかの行事で忙しい時期にもかかわらず五区全体から450人を超える方々にお集まりいただき、大変盛大な会となりました。お集まりいただいた皆さん、運営に携わっていただいた皆さんに心より御礼申し上げます。

 さて、今回の私の話は「できがいまいち!」との評判も随所でみられたのですが(苦笑)、まあそこは正直に自分を出してご批評いただくことで成長していこうと思いますので、勇気を出して全文を掲載いたします。批評、ご指導等、是非コメント下さい。

 尚一通りの問題が出尽くしたからか政局は「凪」に入っていますが、ここできをゆるめず、この集会の勢いを持続して活動を行っていきますので、ご支援・ご声援の程を宜しくお願いいたします。

 

======以下演説全文======

 皆さん今日は。本日は米山隆一後援会総会にお越しいただきまして誠に有り難うございました。又公務大変お忙しい中お越しいただきましたご来賓の皆様、大変有り難うございました。

 先ず持って昨年は選挙の年でございました。春の県議会議員選挙を皮切りに、市町村議会銀選挙、参議院議員選挙があり、また長岡市では更にそれに引き続き、市議会議員補選と市長選もありました。それぞれの選挙ではそれぞれの立場があったことと存じますが、私自身その選挙にかかわり、ここにおいでの多くの方々からご協力をいただきました。ここに改めて御礼申し上げます。

 さて、早速ですが、。本日は3つの言葉を軸に、お話をさせていただきたいと思います。最初に、2つの言葉をご紹介いたします。第一はこれ、

 

今から2500年前の、とても有名な人が言ったとても有名な台詞、「後生畏るべし」です。意味は、もう読んで字のごとく、後から進んでくる人の意見にはきちんと耳を傾けるべきで、なめてはいけない、と言うことです。そして第2の言葉は、

 

これとは対照的に、2007年ほんのつい先日の、全く無名の一大学生が言った台詞「日本人全員が豊かになるなんてあり得ない。」です。

「何を言いたいんだ?」とお思いですよね。それはこれ、

 

日本の1人あたりのGDPの国際順位の推移です。皆さん、今の日本の政治・社会を見て「沈滞しているな」と思われていないでしょうか。勿論まだまだ日本の力がしっかりしている分野はたくさんあって決して悲観的になる必要はないのですが、少なくともGDP、まあお給料の額ですが、これに限って言えば、日本の停滞は鮮明です。このグラフの最初は1980年、私が中学生の時です。その時世の中では沢田研二がTOKIOを歌い、大平内閣が解散総選挙中に急逝されました。この頃から日本は黄金時代に入って経済はどんどん拡大しました。新幹線ができて、高速道路ができて、日本はどんどん豊かになりました。私が大学生だった1980年代後半に絶頂を迎え、このとき日本の1人あたりのGDPは世界2位、日本は世界でもっとも豊かな国のひとつだったんです。それがその後の20年間で徐々に順位を落とし、2000年以降はつるべ落とし、ついに現在の1人あたりのGDPは、私が中学生だった頃に戻ってしまっています。

 勿論これは、「順位」ですから、私たちの給料が1980年の頃の水準に落ちてしまったという意味ではありません。なぜ日本の順位が落ちたのか、それは次のグラフをご覧になると分かります。

 

赤の線が日本です。ちょっとごちゃごちゃして分かりづらいかもしれませんが、日本は1995年の4万1500ドルを頂点に、その後は為替レートで上がったり下がったりしていますが、だいたい3万5千ドルを挟んで動くだけで、全く変わっていません。それに対してアメリカは順調にGDPをのばしています。特筆すべきは、2000年頃まで日本より1人あたりのGDPが少なかったデンマーク等々に代表される北欧の国々が近年急速にGDPをあげ、今や世界でもっとも豊かな国々の一つとなっていることでしょう。又中国はちょっと特殊ですから示していませんが、韓国や中国と言った中進国も、まだまだ日本との差はありますが、順調にその経済をのばしてきています。

 バブル崩壊以降ほとんど20年間、日本が歩を止めている間に、世界の各国はどんどんと成長していた、それが日本の順位がここまで落ちた理由です。そしてこの20年間の停滞、それが、先ほど紹介した無名の大学生の、

 

「日本人全員が豊かになるなんてあり得ない」というこの台詞になっています。私はこの台詞を聞いたときに本当にびっくりしたんですが、でも、彼らにとっては当然なんですよね。ご列席の皆さん方が本当に一生懸命働いて、日本全体が豊かになったこと、ご近所に一台しかなかったテレビがだんだんあちこちの家に入って、それが次第にカラーテレビになって、ついにはビデオがついたこと、誰にとっても、昨日よりも今日の方がいい、今日よりも明日の方がもっといい、そんな記憶は生まれてこの方彼らにはないんです。彼らにとっては、経済のパイはいつも一定で、社会というのは、うまくいけば勝ち組になれるし、失敗すれば負け組に入る、だから競争して勝ち残るか、それがいやなら競争から離脱してしまう、そういうものになってしまっているんです。「今の若い人は」というのは簡単ですが、本当のところそれは日本をこういう状態にした私たちの責任であって、彼らにとっては無理からぬ事なのかもしれません。

 こんなことを言うと、勿論皆さんがっかりされるだろうと思います。ああ、日本はもうだめなのかもしれないと、そう思われるかもしれません。でも皆さん、よく使われるたとえですが、コップに水が半分ある時、「半分しかない」と思うか「半分も残っている」と思うかは、それはその人次第です。2位から18位になったのは悲しいけれど、それは考えようによれば、私たちがお手本とすべき国が17個もある、彼らの良いところをしっかり学んで、額に汗して努力すれば、日本はまだまだ成長することができる、そう考えることができるのだと、私は思います。それが、私が最初にご紹介した、

 

「後生畏るべし」というこの孔子の言葉です。

そもそも日本は、元から豊かな国だったわけではありません。1980年より遙か前、篤姫の江戸後期、日本は存亡の危機にありました。でもその中で、明治維新を起こして、日本人のいいところを残したまま、外国のいい点はいい点で柔軟に取り入れて、世界の一等国になりました。その後敗戦でいったんはがれきになりましたが、やっぱりそこからも日本のいいところを残しながら、いろいろな国に学んで、世界でもっとも豊かな現在の日本を作りました。それならこれからだって、同じ事ができるはずだと、私は思います。

 勿論日本はアメリカじゃありません。でも、淡々と成長し続けるアメリカのいいところは、率直に、そして柔軟に学んだいいじゃないかと、私は思います。
北欧と日本は、もっと違います。経済規模も国民性も、文字通り「別の国」です。でも一度は日本が追い越したこれらの国々が現在の国際社会のなかで成功しているのなら、私たちがそこから学べることはたくさんあるはずです。そして韓国や台湾と言ったまだ日本より後ろにいる国々からも、その気になれば学ぶべきところはたくさんあるはずだと、私は思います。

先ず、北欧に学べることは何でしょう。いろいろあるでしょうが、私はこれだと思っています。

 

現在の日本は話題の後期高齢者医療制度をはじめとして、年金・医療・介護と社会保証状の問題が山積しています。そしてこれに対し、これまでの日本は、正直言って、「社会保障費が増えすぎると、国の成長が損なわれるから、社会保障費を何とかして抑えよう」というアプローチをとってきました。そして社会保障が足りない分、例えば終身雇用や、たとえば公務員の身分保障で、会社や役所が人々の生活を守る役割を果たしてきました。それは一方で強固な日本的組織を作ってきましたが、一方で公務員と民間人の待遇格差、正規雇用者と非正規雇用者の格差を生んできたと、言えなくはありません。
しかし、北ヨーロッパの国々のモデルは、それと違う像を示しています。これらの国々では思われているのとは違って、実は労働者の解雇が容易です。優良企業の正社員となったから、公務員となったからと言って、業績が悪化したり、その部署が必要なくなったりすれば、首を切られます。でもその分はきちんと社会保障が為されていて、生活に困ることはありません。再就職支援、再教育の制度が整っており、本人が希望すれば、ほぼ無料で、生活費まで支給されて、改めて大学で高等教育を受けることさえ可能です。失業したり、病気になったり、年をとったりしても安心して暮らせる、希望する教育はきちんと受けられる、そういった充実した社会保障制度を整えた方が、人々は安心して競争に参加できる。そしてその方が、社会の格差はむしろ縮まって、必要なときに必要な勉強をして、必要な分野・必要な産業に必要な人員が配置されることで国家の競争力が高まり、全体として成長することができることを、これらの国々の成功例は示しています。

 私たちが学べるのは、北欧だけはありません。まだ私たちの後ろにいる韓国や台湾からも、学べることは多くあります。その代表的なもの、私はそれはこれ、

 

「常に、より効率的で無駄のない行政制度を作る」その努力と気概だと思います。勿論彼らの制度の幾つかは、日本より遅れています。しかし、例えば医療保険制度に置いて、台湾は国の行政コストを医療費の3.5%以内に限ると法律で定めており、現実には2%以下しか使われていません。日本の社会保険庁で起こったような年金保険料の無駄遣いのようなことは、制度上生じない仕組みになっています。常に、よりよい制度よりよい仕組みを作って、世界に追いつき追い越そう、その努力と気概を、私たちはぜひこれらの国から学ぶべきだと思います。

話が長くなってしまいました。最後に最初に申しました三つの言葉の最後の一つをご紹介して終わろうと思います。それはこれ、

 

「変わらない為に、変わらなければならない」です。因みにこの台詞は民主党の某代表の方も引用されているのですが、元は「山猫」と言う名作映画で、その方の台詞ではありませんので、私が引用してもお許し下さい。

 私が子供の頃、私には夢がありました。もっと豊かになりたい、もっと広い世界を知りたいと、思っていました。でもそれは、誰かを負かして自分が勝という事ではなくて、自分が豊かになれば、家族みんなが豊かになるし、周りの人も豊かになると、私はそう思っていました。私はその同じ夢を、新しい世代の人たちにも持って欲しい、その為に私たちは変わらなければいけない、と思います。人生の一時期に公務員になったり正社員になれた人はよいけれどそうでなければワーキングプアのまま、そんな社会ではなく、若者が夢を持てる社会を、貧しくても豊かでも、都会でも地方でも一流の教育を受けることができて、失敗しても安心して再挑戦ができる社会を作らなければならないと思います。
 私が子供の頃、地域には豊かさと安心がありました。地域が豊かになることは自分が豊かになることであり、自分が豊かになることは、地域が豊かになることでした。自分が失敗しても、豊かな地域が自分たちを守ってくれると、私は信じていました。その同じ地域を、そのふるさとを守る為に、私たちは変わらなければなりません。充実した福祉制度を作って、地方でも都会でも安心して暮らせる社会を、地方の良さを生かした産業立地を可能とする税制と産業政策で、地方でも都会でも豊かに暮らせる経済を作らなければなりません。
 そして私が子供の頃、日本には、気概がありました。もっと良い制度を作ろう、もっとよい国を作ろう、そして日本全体が豊かになって、世界全体を豊かにしようと、本気で思っていました。私たちはそのすばらしい日本を守る為に、変わらなければなりません。官僚制度はどうにもならないように見えますが、制度と法律を変えていけば、これをコントロールする制度は作れます。無駄を排除して、戦略を持って必要なところに必要なお金を使う、そうすることで本当に必要な産業を作り、福祉を作り、教育を作る、それは、私たちが変われるかどうかにかかっていると、私は思います。

 次の選挙に私は出ます。私たちが私たちである為に、ふるさとがふるさとである為に、そして日本が日本である為に、今政治を変えたいと思うからです。同じ気持ちになって下さいましたら、是非、厚い厚いご支援を、心よりお願い申し上げます。

 最後になりますが、ご列席の皆様方の変わらぬご繁栄を心よりご記念して、挨拶とさせていただきます。どうも有り難うございました。


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