ニュースの感想
少々古い話題ですが(今はなんと言っても話題としてはミサイルがホットですから)、麻生総理が3月31日の会見で、補正予算に野党が抵抗した場合の早期解散の可能性について言及したことが波紋を広げています。
私は解散の時期そのものについてこの発言から推測することは難しいと思いますが、政治的には結構有効な発言だと思っていて、失礼を承知で率直な感想を述べまると、「お、麻生総理、久々のGood Job ですね。」となります。
言うまでもなく、今民主党には逆風が吹いています。其れは自民党への順風ではありませんが、それでも民主党には「いま選挙をされたらまずいな」と言う空気はあるでしょう。そこで、総理からはっきりと「抵抗したら解散」と明言されると、どうしても抵抗の力は鈍ります。ここは伝家の宝刀をちらつかせて一気に補正を通して、通ったとたんに「景気対策はやっぱり自民党!民主今までさんざん色々言っておいて、選挙が怖いとなると何も言えやしない!」とでも言えば、大分支持率も上がるのではないでしょうか。上昇が十分だと見たら、「やるべき事はやった。審判を仰ぎたい」と言っていきなり解散するのも当然選択肢の一つになるでしょう。
勿論そうはいっても、民主党があくまで抵抗するという可能性もあります。しかしその時はその時で、「景気がこんな状況で抵抗するとは!」と言って本当に解散に打って出れば、これまた結構良い勝負になるのではないかとおもわれます。
総理大臣の権力の源泉は、なんと言っても解散権にあります。そしてその効果は、実際の行使そのものより、敵味方を問わず行使をいやがる相手に「行使するぞ、行使するぞ、いいのか?」と脅しをかけることによってこそ生じます。味方に対しても平然とブラフをかけられた小泉前総理と違い、麻生総理はどうやら身内に刃を向けることは苦手のようですが、千載一遇、敵に対して思う存分解散権をちらつかせることが出来る好機が訪れたのですから、ここは是非有効に活用して、迅速に景気対策を実行していただきたいと思います。
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