活動報告

外交についての演説

  • 米山 隆一
  • at 2009/8/17 01:17:32

 8月6日、中曽根弘文外務大臣をお迎えして、長島さんと共同で「励ます会」を開催しました。この日はせっかく外務大臣がお越しと言うことで、珍しく「外交」を話題として演説を行いました。私の後の弁士、中曽根先生の移動が遅れて話題を伸ばしに伸ばした苦心の作なのですが、何とか中曽根先生の到着まで持たせることが出来ました。動画をアップいたしましたので、是非ご覧下さい。

 

 尚参考までに、演説よりは相当短い草稿をもアップいたしますので、興味のある方は比較してみて下さい。

==以下草稿==
 皆さん今日は。本日はお忙しいところ、そして仕事後のお疲れの所、こうして大勢の皆さんに皆さんにお集まりいただきました。心より御礼申し上げます。また、この素晴らし会を作って下さりました星野県議を初めとする長岡自民党の皆さんにも心よりお礼申し上げます。

 さて、本日は大変お忙しい頃、中央より中曽根外務大臣よりお越し頂きました。私はこの雪国に生まれ、雪国で育ちました。雪に閉ざされたあの冬が、政治の力で大きく変わった、それは少年の私には大変な衝撃でした。私の政治の最初の師は間違いなく角栄先生です。その後わたしは医師となるべく医学部に進学しました。しかしそこで、私は中曽根先生の父、中曽根康弘先生と関わる人物と出会って再び大きな衝撃を受けた。それが私の政治との第2の出会いでした。今日はせっかくですので少しそのお話をご紹介させていただきたいと思います。

 私は当時、医学部生でした。自分が政治家になれると思っては居ませんでしたが、政治には興味があった。その当時、時代の寵児中曽根総理大臣のブレーンを勤めた政治学者佐藤誠三郎という先生が、政治学のゼミを開いていた。これは良い機会だ、そう思って私は医学部生にも関わらず、そのゼミに参加させてもらっていた。そのゼミであるとき、「人権とはなんぞや」という大問題が話題になった。佐藤先生は極めて明快な解説をしたんですが、左翼系の学生が佐藤先生に延々延々と訳の分からない意見を述べる。その一つ一つに佐藤先生はきちんと答えるのですが、そうするとまた訳の分からない意見を述べる。そんな水掛け論を4,5回繰り返したものですから、その時議長を務めていた私は、ついつい「ええ、そうですね、議論も大分繰り返しになりましたし、これ以上話すのもちょっと無駄かと思います。この問題はここまでにして、次ぎに移りましょう」と言ってしまいました。そうしたら、激怒したのは、なんとその左翼系の学生の方ではなく、佐藤先生の方だった。「君、議論が無駄とはなんと言うことを言うんだ。議論が無駄になるなんて事は絶対無い。僕は君たちが納得するまで答えるから、議論を中断するなんて事はしちゃいけない。」そう言って、その学生が遂に根負けしたというか文句も出しようが無くなる最後の最後まで議論をなされた。私は、これは流石だ、この先生は流石だし、この先生をブレーンとして使える中曽根先生も流石なんだろう。政治ってのはこうでなければならない、そう思いました。そのご縁で今、一年生議員にもなっていない身で旧中曽根派である伊吹派にお世話になり、こうして今中曽根康弘先生においで頂いています。運命というのは面白いものだと、本当に思います。

 この「議論はとことんやるものだ」という教訓、私はこの時以来ずっと胸に刻んできました。私が頑固で誰にでも議論をふっかけるのはそ言うわけですので、中曽根先生に免じてどうぞ許していただきたいと思います。

 さてそんな思い出話はさておき総選挙も迫っておりますので是非政治の話をさせていただきたいのですが、今日は一つ、恐らく絶対にはやらない、しかも外務大臣を前にして大変恐縮な、外交の話をさせていただきたいと思います。そもそも大きな争点です。また私自身アメリカに行って外交の重要性を痛感してきたからです。

 思い出話はさておきと言いながら、もう一つ、先ほどと関わる思い出話をさせて下さい。先ほど「議論はとことんやるものだ」と胸に刻んだと申しましたが、一度刻むと、なかなか代われない、これはアメリカに行っても代わりませんでした。

 皆さん私を英語ぺらぺらだと思っておられるでしょうが、まあ大したことはない。苦労しましたよ。そこで英語講座に通いました。日本人、韓国人、スペイン人、ブラジル人、たくさんいました。ある日学校に始まる前にコーヒーでも飲もうかってんでコーヒーショップに入ろうとしたら、見覚えのある人が居る。ああ、あの韓国人だな、そう言えばこの人、俺より年上だったなと思って、順番と席を譲った。そうしたらその韓国人、難しい顔をしていたのが急に笑顔になって、「ははは、そうそう、俺たち共通の文化だもんな。こっちの生活はどうだい?英語、大変だな」そう言って楽しく会話が弾んだ。日本人と韓国人ってのは微妙な関係なのですが、それ以来仲良くなった。そうこうしているうちに日本人グループと韓国人グループで何となく呑むことになった。そうしたら、僕は一緒にいた日本人の対応にむしろ驚いた。いきなり、「私達は誤らなければならない・・・」と始まったからだ。何故、何の関係も無い私が誤らなければならないのか、私は「彼はそう言うが私はそう思わない」と答えた。そこからは大激論になった。日韓併合を巡っても、従軍慰安婦を巡っても、けんけんがくがくどころか殴り合いかねない雰囲気になった。流石に周囲が私をいさめて分かれたけれど、その後彼とは、教室であってもちょっとぎくしゃくした感じになって、やがてお互い言葉を交わす機会もなくなった。

 だが、私が選挙に出る為に帰国するときに、誰から聞きつけたのか、彼からメールが来た。「おまえが席を譲ったとき、日本人にも言い奴が居るな、と思った。おまえが日本の責任を否定したとき、やっぱり日本人は嫌な奴だと思った。でもあの後俺も考えた。おまえの意見に同意は出来ないが、俺たちにも考えるべき所は沢山あると、そう思った。おまえのような奴が政治家になるのも良いかもしれないな。がんばれよ」

 私はちょっと涙が出た。彼とはその後もたまに抱けれども交流が続いていて、大学で急いで韓国の医療制度についての文書を翻訳しなければならなかったとき、彼は忙しい時間をやりくりしてやってくれました。私は私と彼の間には、信頼というか友情というか、そう言うものがあると思っています。

 長い長い個人的国際交流の話をしてしまいましたが、それはこれが自民党と民主党の外交のあり方の違いに大きく関わるからです。

 民主党は「党内の意見が集約されていない」と言うことで今回のマニュフェストからは削除しましたが今までずっと外国人参政権を今まで掲げてきました。私はそれ全くおかしな主張だとは思いません。外国人といえど永住権を持ち、きちんと税金を払っている。税金を払っているんだからその使い道に口を出させてくれ、それは確かに一理あります。しかし私は、それと同時に、彼らに不都合な質問も聞くべきだと思います。「あなたたちは何故帰化しないのか。あなたたちは北朝鮮に、韓国に、国籍を持っている。それを捨てずに日本でも参政権を求めるのは2重国籍ではないか、いざというとき、あなた方は一体どちらの国に忠誠を誓うのか」と。

 今私は、「彼らにとって不都合な質問も、すべきだ」と申しました。それはそのまま、私達も、自分たちにとって不都合な質問に耳を傾けなければならないと言うことを意味します。
 今民主党の鳩山代表は友愛外交を掲げています。インド洋での給油活動は当面は継続するが、来年の期限後は延長しない、つまり中止すると言っています。ソマリア沖の海賊対処についての態度は明確にしていませんが、先の国会では党を上げて反対したのですから、基本的には中止と言うことでしょう。勿論それにも、一理はあります。憲法の遵守は総ての主権国家に認められた当然の権利です。「我が国は憲法で軍隊の海外派遣が禁じられている」、そう言えば、多くの国はとりあえず日本の主張を認めてはくれるでしょう。
 しかし、その時、彼らが私達に都合の悪い質問をしたら、私達はそれに答えなければなりません。かれらが「タリバンは日本を標的として名指ししている。ソマリア沖の海域を通る船の1割は日本の船だ。その安全を確保するのに、おまえ達は自ら危険を冒そうとはしないのか?俺たちは俺たちの若者の命をさらしているのに?金を出す?結構なことだ。今後一切、日本は金だけ出して口は出さないでくれ」そう言われたときにどう答えるのか、私達は考えておかなければなりません。

 そしてもし、民主党がこれに答えないというのなら、結局友愛外交は、相手に都合の悪いことは問わない、同時に自分の都合の割ることには答えないと言うことではないのか、それは友愛ではなく、偽りのなれ合いではないかと、私は思います。例え不都合であっても、外交は真実から始めるべきだと、私は思います。

 今、政権交代が叫ばれています。しかし私は申し上げたい。今私達は、もう一つの選択を問われている。それは、外交の舞台で、偽りの友愛の名の下、何もせず、黙って国際政治の舞台から消え去るのか、それとも外国に対して例え都合が悪くても、言うべきことはきちんという、その代わり自分にとって都合が悪くても、答えるべき事は答える、そうやって、長い長い議論の中から、真の友好関係を苦労して築き上げていくのか、その選択です。黙って座っていれば、それは楽には違いありません。汗も血も流れない。延々と議論を繰り返す必要もない。でもそれは、私達が拉致した国民を守ることも出来ず、今ある地位を失い、そして今の豊かさをなくすと言うことです。私達は本当に、それで良いんでしょうか。

 日本が正直に自らを主張し、他国の主張に真摯に答えるなら、それは勿論、多くの議論を巻き起こすでしょう。日本も多くの費用と苦労を負担するでしょう。時には血すら流れるかもしれません。でも私は、私達の未来は、無為によってではなく汗によって得られるのだと、他国からの信頼は、偽りの友愛によってではなく、真実の議論によってこそ得らのだと、申し上げたいと思います。私達の努力によってこそ、私達は、憲法前文に言う、「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占められる」はずです。私米山隆一、そして長島忠美、自由民主党は、一丸となって、そんな日本を作っていきたいと思っています。全力で頑張って参りますので、来るべき道選挙でのご支持ご声援、どうぞ宜しくお願いいたします。


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コメント

米山さんに期待しています!
田中眞紀子なんかに負けずに頑張ってください!

  • Posted by  
  • at 2009/08/17 14:33:27

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