ニュースの感想
教育再生会議が議論している大学入試改革で、TOEFL(英語運用能力テスト)だけでなく簿記などの資格検定試験も学力試験と同じ扱いで大学入試に利用するよう、各大学に求めていく方向で調整が進められているとのことです。
http://headline
教育再生会議が「1点刻みの試験を廃止し、基礎学力ではなく『人物』を重視して大学入学者を選抜する」方針を打ち出したことは先に記事にした通りですが、今度はTOEFLと簿記を採用とのこと、こちらはどこをどう見ても1点刻みの、しかも正直学力試験よりはるかに「知識」偏重型試験で、はっきり言って何をやりたいのか全く分かりません。
要するに「従来の学力テストはダメだ。」と言うことだけが決まっていて、後は「人物」「志」「英語力」「簿記の処理能力」(大学や学科によって選択できるとのことですが)と、どう見ても評価軸も評価哲学も異なるけれど、世の中的に「必要」といわれているものを何でもかんでも詰め込んでいるだけのように見えます。
民主党の「現状全否定」的ドタバタの後に続く自民党が、如何にも自民党的な「理屈無視の精神論+あらゆる要望全突込み」的ドタバタで教育をおもちゃにするのは、その教育を受ける子供たちの、そして日本の不幸に外なりません。
現状の学力テストのままでいいとは言いませんが、まずはごくごく普通に、高校生には大学で専門教育を学ぶために必要な基礎学力と基礎的教養を身につけてもらい、その習熟度で大学入学者を選抜するという、極めて当たり前のところから、議論を始めるべきかと思います。
最近のコメント一覧