安倍総理の靖国神社参拝を受けて、オバマ米政権が今後日本に対し、中国や韓国との関係改善に向けた具体策を求める方針であるとの報道がなされています。
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靖国参拝の是非についての議論を、私は蒸し返したいとは思いません。しかし、今我々は、「日米同盟」が置かれている状況を、今一度冷静に評価しなおすべきだと思います。
「民主党が日米同盟を弱体化させたことが、周辺国の挑発を招き、日本の領土を危険に陥れた。我々は日米同盟を基軸に据えた外交を築く。」
自民党は、何度となくそう言って、先の衆院選・参院選を戦いました。世界のパワーバランスを考えたとき、日本一国で中国・北朝鮮・ロシアの脅威に対抗することは極めて困難であり、日本の国土の防衛に日米同盟が必要不可欠であることは、明らかです。その意味で上記の自民党のスローガンは、至極まっとうなものだったと言えます。
しかし、その極めて重要な日米同盟が、民主党の左寄り政策のみならず、自民党の右寄り政策によっても危険にさらされつつあることを、我々は、冷静に認めるべき時に来ています。現実に今、上記の自民党のスローガンの「民主党」を「自民党」に置き換えた、
「自民党が日米同盟を弱体化させたことが、周辺国の挑発を招き、日本の領土を危険に陥れた。」
が、そのまま真実となりかねない状況が生じつつあることを、我々は軽視すべきではありません。
「中国・韓国恐るるに足らず、日本の誇りにアメリカが文句をつけるなら、アメリカの助けなどいらない!」
そう言い放てば、確かに気分は良いでしょう。「すべての国が対等である。」と言う理想論に依拠すれば、理屈の上ではむしろ筋が通っているのかもしれません。しかし、現実はそう簡単にはいかないからこそ、我々は日米同盟を締結し、そこに立脚して防衛戦略を構築してきたのです。そして日米同盟の揺らぎが日本と言う国家に何をもたらすかを、民主党政権の3年間で、十二分に学んできたのです。
この件に関しては多方面からおしかりを受けていますが、それでもなお、私は申し上げたいと思います。過剰な誇り、状況を見ない自尊心の発露は、国家の行く末を誤らせます。たとえそれが純粋な国内問題であっても、我々は世界のパワーバランスから、自由ではありません。日本の国土と、日本の真の誇りを守るために、国際情勢に気を配った適切な政策遂行を安倍総理と自民党に望みます。
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