安倍総理が大雪で山梨県をはじめとする首都圏各地に孤立集落が出ていた2月16日夜、支持者とてんぷらを食べていたことに対して、SNS上で時ならぬ論争が巻き起こっているとのことです。
正直総理大臣が何を食べようが災害救助への影響はほぼゼロでそれを非難する意味はありませんが、かといって政府の対応が迅速かつ適切だったかと言うと疑問な部分もあり、「そんな中身のない外側ばかりの「天ぷら議論」をせずに、肝心の中身の話をしましょうよ。」と言いたくなります。
さて、返す刀で恐縮ですが、先般発表された10~12月期の日本のGDPの伸び率が、プラス0.3%にとどまったと報道されています。
http://headline
再三指摘させて頂いているところですが、安倍ノミクス第一の矢「金融緩和」と第二の矢「柔軟な財政出動」は、基本的に経済に対する「応急措置」に過ぎないのであって、日本経済の問題点を解決し、新しい可能性を切り開くものではありません。
上の例ではないのですが、所詮「天ぷらの衣」の話であって、経済の中身の話では全くないのですが。ところが中身に相当するはずの第三の矢「大胆な規制緩和」は、安倍政権発足から既に1年あまりが経過しているにもかかわらず、実質的な制度改革は全く打ち出されていません。
こちらにも、
「いい加減、天ぷらノミクスで株価を上げる話ばかりせずに(最近はあまりよく上がっていないようですが)、そろそろ経済の中身の話をされるべきではありませんか?」
と申し上げたいと思います。
お久しぶりです。
株価だけで評価するつもりはありませんが、その「高々株価如き」すら落として毀損していたのは、天ぷら食べてた安倍さんではありませんよね…?
何故ほぼ倍増するほど株価は上がったのですか!?
米山さんは、その結果のどこにどの様に寄与していましたか!?
正確にお答え下さい。
結果責任を負う気概をお持ちならば、是非とも逃げずにお答え願いたいです。
長岡市民(由美子)さん、コメントありがとうございます。
少々趣旨を図りかねますが、私は「株価は実体経済に、期待値と、世界経済の影響と、国内外の流動性との兼ね合いを加味して決まるものであって、経済の実態そのものではない。」と一貫して申し上げています。
民主党政権時代に株価が低かったのは実体経済への期待が低かったことも大きいでしょうが、それ以前にリーマンショックとそれに続く世界経済の低迷の影響が最も大きいでしょう。リーマンショックは麻生政権下で起こり、その後株価は行きつ戻りつですから、「民主党政権下で株が下がった。」と言う評価はフェアでなく、「麻生政権下で下がった株価を民党政権は上げられなかった。」と言うのが正確かと思います(長期のチャートをご覧下さい)
http://www2.ttc
もしこの株価の下落が「麻生政権のせいではなくリーマンショックのせい」と言うのであれば、その後の日本株価の低迷も基本「民主党政権のせいではなく世界経済の低迷のせい」でしょうし、それが「民主党政権のせい」と言うのなら、そもそもの株価の下落も「麻生政権のせい」と評価するのがフェアでしょう。
ご質問の安倍政権下の株価の上昇は、大量の流動性の供給により行き場の無くなったお金が株に流れ込み、そこに世界経済の回復と国民の将来への期待の上昇が重なって生じたものと考えられます。それ自体、悪いことではありませんが、資産価値の上昇は実体経済と直結するものではなく、直近のGDP測定値で伸びは1%程度にとどまっていることは、すでに指摘した通りです。こちらもGDPの長期変化を見ていただければ、安倍政権になって株価が1.5倍になったからと言ってGDPは民主党政権時代と実はほとんど変わっていないことがよくわかると思います。
http://ecodb.ne
因みに私は、日本のGDPの向上に、「選挙でお金を使った。」「新たな法律事務所・診療所を経営し、雇用を創出した。」と言う2点で貢献しています。いずれも全体へのパーセンテージとしては極めて僅少ですが、個人として出来ることはこの程度でしょう。
当選させて頂いた暁には、時間はかかると思いますが、「株価」という外見だけではない、本当に日本経済の中身を向上させる政策を実行させて頂きたいと思います。
>当選させて頂いた暁には、時間はかかると思いますが、「株価」という外見だけではない、本当に日本経済の中身を向上させる政策を実行させて頂きたいと思います。
当選されて国会議員の任期中に与党になれば可能かもしれませんがそうでなければ当選したとしてもほぼ不可能ですよ。
説明しなくても本当に政治を知ってる人ならお分かりですよね。
とおりすがり(元)さん、コメントありがとうございます。
ご指摘は勿論その通りです。自分の政策を実現する事、そして世の中の方向性を変え、更には新しい未来を創りだしていくことは、勿論とてもとても難しいことです。
でもそれは、与党でも野党でも、程度の差こそあれ、実は同じことです。私は安倍ノミクスを批判していますが、それは健全な批判が、より良い政策実現のために必要だと思っているからです。安倍総理や与党の、より良い日本を作りたいという意図そのものを否定しているわけではありません。たとえその意思があって、たとえその立場に立った人でさえ、自らの思うことを実現するのは極めて難しいから、現状のようになっているのだと、思います。
しかし同時に、例え野党でも、できることはあります。私はこのHPで書いている通り、靖国参拝には慎重な立場ですし、中国や韓国への無用な挑発は避けるべきだと思います。しかしそれはそれとして、従軍慰安婦問題に対してきちんと事実を確かめてこれを世界に向けて公報するべきだと、(自民党時代から)言ってきました。日本維新の会は、今国会で、それを実現することが出来ました。それは国民が求めていることに対して、「石原信雄氏の参考人招致」と言う現実的な提案を出来たからだと思います。
医療・福祉制度、経済対策、労働制度の改革、そのどれも、突然「理想の制度」を作ろうとしたら、おそらく実現は難しいでしょう。しかし目の前の課題、例えば特別養護老人ホームの認可・建設の在り方、中小企業への融資制度(経営者の保証)の在り方、働く方々の権利保護(残業代の支払いや、不当解雇への対応)の在り方に、世の中が必要としている現実的な改革の提案をしていけば、例え野党であっても、実現は可能であると私は思います。
そして、その小さな積み重ねが、信頼となり、やがて政権の構築へとつながるのだと思います。
千里の道も一歩からです。勿論そこには、一歩が一歩で終わる可能性も、百歩で志半ばに倒れる危険もあります。しかし、倒れる可能性を恐れて歩まなければどこにも着きませんし、そのままそこに立っていても、やがていつかはすべての人に平等な死が訪れます。
私は、小さな一歩の繰り返しがやがて千里になることを信じて、歩みたいと思います。
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