少々古い話題ですが、私の担当する医療訴訟が報道されました。

http://www.47news.jp/CN/201312/CN2013120301002985.html

 ところがこれと全く独立に、同じ医療機関が、時を経ずして別の医療訴訟で報道されました。

 http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2700K_X20C14A2CC0000/

 どちらも現在裁判中(他の方の事件は、判決後控訴され高裁で審理されています)ですので、それぞれの主張の当否は裁判内で決すべきことですが、両方の裁判記録を比較すると、わずか4年の間に、ほとんど同じ悲劇が繰り返されていたことに、愕然とします。

 この原因の一端は、東京都の救急医療行政にあると、私は思います。

 事実として、この医療機関では、朝7時~9時の間、病棟には医師も、看護師もいない勤務体制がとられていました。この空白の2時間、医師は「オンコールで待機していた」と主張していますが、「コール」する役割は入院している患者本人、若しくは付添いの家族に任されていました。救急で運ばれ痛みに苦しむ患者本人が、夜通しの看護に疲れ時に睡魔に襲われる付添いの家族が、患者の急変をコールしなければ何の対処もなされないところが、はたして「救急医療機関」と言えるでしょうか?私の事件では、現実にこの空白の時間帯に悲劇が起こっているのです。
 驚くべきことに、この事実は、この医療機関の、救急医療機関認定の申請書に、そのままの形で記載されています。そしてさらに驚くべきことに東京都は、これを把握しながらこの医療機関を救急医療機関に認定し、「認定に何らの問題はない」としています。

 その当否は、むろん裁判で争われるべきことでしょう。しかし、実際に調査したのが区の職員だから、外部の機関が審査したから、都は形式的な審査だけで十分だから、何が起こっても制度上しかたないから、何一つ反省せず、何一つ改めようとしない、都のその姿勢が、たった4年の間に2つのそっくりな悲劇を繰り返させたのだという事実は、否定しがたいと思います。
 そしてこの問題が放置されれば、同じような医療機関は複数あるのでしょうから、数年のうちに、同じ悲劇がまた繰り返されるのでしょう。

 司法の場における判断は判断として、都民の命に責任を持つべき東京都には、責任ある対応を求めたいと思います。


  • コメント (0)
  • トラックバック (0)
トラックバックURL :
http://www.election.ne.jp/tb.cgi/97157

エレログTOP | エレログとは | 運営会社 | 免責および著作権について | お知らせ

政治家ブログ”エレログ”地方議員版ができました。参加お申し込みはこちらから

政治家専門サイト ele-log 国政版 お申し込み 政治家専門サイト ele-log 地方版 お申し込み
国会議員、都道府県知事、市区町村長、都道府県議、市区町村議、および立候補予定者専用

Copyright by Promote committee of Online-Election.,2001-2007, all rights reserved.
ele-log and the ele-log logo are registered trademarks of
Promote committee of Online-Election