ニュースの感想
TBSが、「TPPで大筋合意の密約が出来ていた。」と報じました。
その真偽は、我々には確かめようはありません。しかし内容の妥当性、タイミング、交渉をめぐる状況から、「さもありなん」と言うものではあります。
そもそも自民党は、先の衆議院選挙では多くの議員が「TPP絶対反対!」を掲げて当選しました。それがほとんど何の説明もなく先の参議院選挙ではなし崩し的に「5項目の聖域死守!」にかわり、交渉前にはさらになし崩し的に、「大幅に縮小はするが関税は残す!」「安全基準の緩和はあくまで特例!」「だから公約は守っている!」に代わっていました。
要するにTPPに関する様々な事項は、一昨年の衆議院選挙からなし崩しだったのであり、今回の密約も「また自民党的なし崩しですか。」で、最早驚くことでもないからです。
しかしそれでもこの「密約」が衝撃なのは、これが真実なら、「政府が、公式の見解として、堂々と嘘をついている。」からです。国際交渉の過程で発表できないことは勿論あるのでしょうが、それは「発表できない。」と言うべきことで、真実と反することを言っていいということではありません。これが許されるなら、国民はもはや政府の言うことは、何一つ信じることが出来なくなります。
政権の維持、目の前の支持率の為に、「政府の信用」と言う最も重要なものを投げ捨てたことが真実であるとするなら、私は自民党政権、安倍政権に深い絶望を感じますし、日本の未来を強く危惧します。
「民信なくんば立たず」、遥か昔から語られている政治の箴言を、何かと旧来の価値観を主張する安倍政権と自民党の方々には、是非思い出していただきたいと思います。
そもそもTPPはだれが反対しているのでしょうか?
補助金をもらっている生産者とうまい汁を吸っているJAでしょう。消費者は生産者保護の名のもとに高いものを買わされています。関税を下げ、品質の良いものが安く買える、消費者は喜ぶでしょう。日本は農業には補助金を出すが、商工業者にはありません。TPPを歓迎している生産者もいるのです。消費者がTPPを受け入れろと言い出したらどうしますか?消費者がTPPを受け入れないなら、生産者に出している補助金分を私たちにも補助金として出せと言ったらどうなりますか?選挙で落ちた人が当選した人の悪口はやめましょう。そもそもあなたの考えは有権者に受け入れられなかったのだから。
南魚沼産ダメヒカリさん、コメントありがとうございます。
私は一貫してTPP賛成です。私が言いたいのは、「やるならやるというべきでしょう。毎回毎回、絶対反対、やりません、やっぱりやります、ごめんなさい。」では、信じた方が困るでしょうと、言いたいのです。
>選挙で落ちた人が当選した人の悪口はやめましょう。そもそもあなたの考えは有権者に受け入れられなかったのだから。
と言う意見には賛同できませんし、矛盾しておられます。
「TPP賛成」を掲げた私が落選し、「TPP絶対反対!」を掲げた方は当選されたわけですから、その理屈が通るなら、「TPP賛成」は有権者に受け入れられていないのだから党としてこれをやってはいけないし、最低限批准の投票では反対票を投じるべきだと言うことになります。その自己矛盾を党として、個人としてどう説明されるのか、私は問うています。
ともかくも少しでも自民党を批判すると、すべからく「悪口を言うな!」で反対意見を封じ込めるやり方が、地域の発展、日本の発展に資すとは私にはとても思えません。再考を期待します。
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