自分で言うのもなんですが、石平氏と私のツィートのやり取りが、一部で議論を呼んでいます。石平氏は自分が差別されたとずいぶんお怒りの様で、色々ツィートを連発しておられますが、私としては正直相当不可解な所がありますので、石平氏が本当のところ何に怒っておられるのか、分析させて頂こうと思います。
さて、少々長くなってしまいますが、まずは石平氏と私のツィートを画像込みで時系列で見てみましょう。
石平①:「それでも私は権力と戦う」という東京新聞望月記者の台詞を鼻で笑った。私は今まで、本物の独裁政権と戦った勇士を数多く見たが、彼女のやっていることは、何のリスクもない民主主義国家で意地悪質問で政府の記者会見を妨害するだけだ。そんなのを「権力と戦う」とは、吐き気を催すほどの自惚れだ
米山①:適不適の判断はさておき、いずれにせよ望月記者は自国の政府に対し直接対峙している。一方石平氏は今や、祖国を離れ、独裁政権と批判する中国政府と直接対峙することなく日本人向けに中国政府批判を展開しているに過ぎない。闘う望月記者の歌を闘わない石平氏が笑う事は吐き気を催すほど醜悪だと思う。
石平②:新潟県米山知事は下記のツイートで、「望月記者は自国政府と対峙している」と言うが、帰化人の私にとっても日本政府は自国の政府だ。しかし米山氏は望月記者に関してだけ「自国の政府」の表現を使うが、私を中国政府と結びつける。それは明らかに、帰化人を日本人と認めない排外主義的態度だ!
米山②:石平氏の普段の発言は、ほぼ中国政府を批判するものですのでそのように申し上げました。石平氏が日本政府と対峙なさるならそれはそれで結構かと思います。その場合、日本は民主主義国家ですので、石平氏も望月記者と同じ様に、何のリスクも無い状況で言論で対峙することになろうかと思います。
米山③:要するに私の申し上げているのは、どこかの独裁国家ならいざ知らず、石平氏の母国である民主主義国家の日本では、「権力と戦う」のに何のリスクも無い状況で言論によって対峙するのは当たり前なのであって、それを「吐き気を催すほどの自惚れだ!」などとする氏の指摘は全く当たらないという事です。
石平③:東京新聞の活動家・望月イソ子「それでも私は権力と戦う!」→中国共産党と戦ってきた石平氏が「吐き気を催すほどの自惚れだ!」と批判→新潟県知事・米山隆一「祖国を離れた石平氏が笑うとは吐き気を催すほど醜悪」とイチャモン
以降は煩雑なので文字だけで引用します。
石平④:米山新潟県知事が差別発言!石平氏の帰化に「吐き気を催すほど醜悪」「祖国を離れ日本人向け中国批判」 http://ksl-live
16:50 - 2017年9月10日
石平⑤:【炎上】新潟県知事の米山隆一氏が帰化済みの石平氏への差別的憎悪発言で批判殺到!辞職事案か - NAVER まとめ
16:51 - 2017年9月10日
石平⑥:東京新聞女性記者非難で反響呼んだ石平氏に「醜悪」と噛み付いた米山新潟県知事が大量の批判浴びる http://www.buzz
16:52 - 2017年9月10日
石平⑦:潟・米山隆一知事が石平氏投稿に「吐き気を催すほど醜悪」とツイート「差別発言」の批判相次ぐ - 産経ニュース
http://www.sank
12:58 - 2017年9月11日
石平⑧:下記の産経記事を読んで分かったことだが、新潟県米山知事が私に対して差別的発言を行なったことについて、「新潟県庁にはメールや電話で米山氏に批判的な声が多数寄せられている。」と判明されたという。
https://headlin
13:31 - 2017年9月12日
正直他人事ながら、「石平さん、どうしちゃったんですか、まあ落ち着いて落ち着いて。」と言いたくなります(苦笑)。
上記のツィートのポイントは、石平氏が「石平②」のツィートでいきなり、「新潟県米山知事は下記のツイートで、「望月記者は自国政府と対峙している」と言うが、帰化人の私にとっても日本政府は自国の政府だ。しかし米山氏は望月記者に関してだけ「自国の政府」の表現を使うが、私を中国政府と結びつける。それは明らかに、帰化人を日本人と認めない排外主義的態度だ!」と決めつけている事ですが、これ、普通に文章を読んで、そんなこと言えるでしょうか。
「米山②」のツィートで説明しているところですが、「米山①」のツィートで石平氏について現時点で中国政府と戦っていませんよねと申し上げたのは、石平氏自身がかねてより中国民主化の闘士であった旨の武勇談をひたすら述べておられる上、そもそも「石平①」のツィートにおいて、自ら中国政府と戦った民主化の闘士と思われる方々を引き合いに出して望月記者を批判しているからであって、石平氏を日本人と認めないなんて全然思ってもいませんし一言も書いてもいません。「祖国」が気に入らないのかもしれませんが、祖国は国籍を離脱した出身国を含む単語で用語として正しいものです。
この文章から「帰化人を日本人と認めない排外主義的態度」は、全く明らかでないというか、私の頭の中にもツィートにも欠片ほども存在せず、石平氏ご自身の頭の中のみに存在する固定観念であるとしか言いようがありません。
また「米山①」で「吐き気を催す」という本来私の好みでない品のない言葉を使わせて頂いたのは、「石平①」で石平氏ご自身が望月記者に対して「吐き気を催すほどの自惚れだ」という品のない言葉を使っておられましたので、「あなたもリスクのないところで他人を批判しているんですから同じなんですよ。」という事をお伝えするためです。この言葉にお怒りになるなら、まずご自身に怒られるのが筋というものでしょう。
つまり本件においては、石平氏はどう見ても、実在する私や私の言葉に対して怒っているのではなく、石平氏自身の頭の中にある「帰化人を日本人と認めない排外主義的態度」という固定観念と、石平氏ご自身が発した言葉に対して怒っておられるのだと思います。
にもかかわらず、かねてより公正公平中立な報道を非常にご熱心に訴えている産経新聞が、その記事(http://www.sank
私はこれらの「一般の方々」に、「私は『石平②』のような事は欠片ほども思っておりませんし、一言も書いておりません。『石平②』の主張は、石平氏ご自身の頭の中だけにあるものですので抗議をされたい方は是非、石平氏ご自身になさってください。」とお伝えさせて頂きたいと思います。
尚、ご参考までに、ご自分に向けられる排外主義(但し繰り返し私はそんな事を思っても書いてもいません)を心より嫌悪しておられる石平氏の過去のツィートをご紹介させていただきます。
石平⑨:中国人の楊敬さんという人は、米国在住のアジア系住民の見分け方についてこう語る。目が澄み切っているのは日本人、狡獪な目をするのは韓国人、そして目つきが狂暴なのは中国人、というところであるという。なるぼと、実に言い得て妙である。
つまりご自分に向けられる排外主義(但ししつこいかもしれませんが繰り返し私はそんな事を思っても書いてもいません)を心より嫌悪しておられる石平氏は、アメリカに在住し、もしかして永住権を有しているかもしれないアジア系住民に対しては、目つきだけで何人かすぐ判別でき、中国人はアメリカに住んでいても日本人とは同じ澄み切った目つきには決してならないと考え、それを公言していらっしゃるわけです。
帰化によって中国人から日本人になられた氏の目つきは、今現在凶暴なのか澄み切っているのか中々興味深いところですが(「帰化したんだから澄み切っているに決まっているだろ!そんなことを言うのは排外主義だ!」とかと言うのはなしでお願いします。)、いずれにせよ氏が関心があるのは自らに向けられた言葉だけであり、自らが他者に向けた言葉を他者がどう感じるのか、また自らが他者に向けて発した言葉が自らにも当てはまるのではないかという事については何の関心も無いし恐らく考えたことも無い事は明らかだろうと思います。
また、個別の紹介は控えさせていただきますが、石平氏の主張そのままのツィートを寄せられている「一般の方々」のアカウントには、日本にいる外国人の方々に対する差別的なツィートであふれているものが頻見されることを、付記させていただきます。
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