平成29年12月6日付で、松井一郎大阪府知事が、私のツイートで名誉を棄損されたとのことで、550万円の損害賠償を請求する訴訟を提起されました。松井知事が問題とされた一連のツイートをアップいたしますのでご参照ください。

 事の正誤はこれから裁判手続きの中で判断されますので敢えて申し上げませんが、現時点での所感を申し上げさせて頂きます。

(1)日本ではどのような訴訟であれ原則として提起する自由があり、今回の訴訟提起もその意味で松井大阪府知事の自由の一環であろうと思います。

(2)とはいえ、既に提出の答弁書に記載しているところですが、私としては、

①そもそも私のツイートが松井府知事に対するものだとの松井府知事の主張は誤読であり、私のツイートは松井府知事に対するものではなく、当然ながらその名誉を棄損するものではない。
②仮に私のツイートが松井府知事に対するものだと解する余地があるとしても、その後再三にわたってツイッター上でそうでない旨説明しており、既に誤読の余地はない。
③仮に私のツイッター上の説明をもってしてもなお、松井府知事の主張する誤読の通りだと解する余地があるとしても、その誤読自体松井府知事と日本維新の会に対する言論の自由の行使としての正当な論評であり不法行為に当たらない。

の3つの理由から本件訴訟は理由のないものだと理解しております。

(3)私としては、松井府知事が代表を務めるおおさか維新の会には橋下徹弁護士が法律政策顧問として付いておられますので、当然(2)をご理解いただけるものと思い、代理人を通じた交渉に努めて参りましたが、松井府知事はあくまで金銭賠償と撤回・謝罪を求めてこられ、それが無い場合は刑事告訴を検討するとの申し入れまでございましたので、止むを得ず公表させていただきました。

 尚私は、この様な訴訟は、憲法で保障された言論の自由(憲法21条)を強く委縮させ、事実上、松井府知事、松井府知事が代表を務めるおおさか維新の会、日本維新の会への正当な批判を極めて強く委縮させる効果があるものであり、訴訟それ自体の成否を度外視して批判を抑圧するためになされる所謂SLAPP(Strategic Lawsuit Against Public Participation:批判的言論威嚇目的訴訟)であるとの疑いを禁じえないとの念を抱いていることも、併せて申し上げさせて頂きます。

 以上、私の主張は、日本国の公正な司法手続きにおいて、適正に判断されるものと理解しております。

-----以下本件一連のツイート-----

(1) 10月28日11時47分 三浦氏
「ちなみに外国人にも染めさせてるという情報の真偽はしらないけど、まあどんな1984年に迷い込んだんだとおもうよね。私が公教育でときどき体験したあの感じを思いだす。支配への従順さを強要する態度。染める行為に従順さを見出し満足するという教師として最低の態度。」
 

(2)10月29日16時48分 米山 三浦氏(1)に対して
「因みにこの『高校』は大阪府立高校であり、その責任者は三浦さんの好きな維新の松井さんであり、異論を出したものを叩きつぶし党への恭順を誓わせてその従順さに満足するという眼前の光景と随分似ていて、それが伝染している様にも見えるのですが、その辺全部スルー若しくはOKというのが興味深いです」

 

(3)10月29日16時59分 三浦氏 米山(2)に対して
「新潟県でFNNがどれだけ視聴率もってるかはわかりませんが、私は地上波のニュースで取り上げ、松井知事は府立の学校を全て調べて欲しいと言ってますよ。断定する前にまず松井知事がどうなさるつもりなのか、三浦はどういう意見を表明したのか調べたらいかがですか?」

 

(4)10月29日17時3分 三浦氏
「これも三浦が言っていることをちゃんと読めばわかることなのですが、私は日本型リベラルが『情けない』のが悪いと思っているのではなく、リベラルが9条を変えないことに多くのエネルギーを費やし、社会の進歩や多様性の称揚といった仕事に十分な力を振り向けてないといっているわけです。」

 

(5)10月29日21時18分 米山 三浦氏(3)に対して
「なるほど、それは失礼しました。ただ、全ニュースをチェックするというのは、勿論不可能で、ツィートの中で完結して頂きたいと思います。尚、それこそニュースで見る限り、府は生徒の訴えに対して生徒指導は『適法だ』と主張しており、つまり松井さんはそう言う考えだと理解するのが普通かと思います。」

 

(6)10月29日21時26分 松井氏 米山(2)に対して
「米山君、いつ僕が異論を出した党員を叩き潰したの?君も公人なんだから、自身の発言には責任取る覚悟を持ってるでしょうね。いつ僕が異論を出したものに恭順を誓わせたのか説明して下さい。」

 

(7)10月29日21時30分 米山 三浦氏(4)に対して
「ここはそう誤解しておらず、そう言っていると理解しております。その上で、例えば男女共同参画が十分実現していないのは、なぜか政策に責任を持つ政権与党ではなく少数派のリベラルがその仕事に十分な力を振り向けていないからだと、色々な理屈の後大体常にそういう結論になりますねと拝見しております」

 

(8) 10月29日21時30分 松井氏 米山(2)に対して
「米山君、いつ僕が異論を出した党員を叩き潰したの?君も公人なんだから、自身の発言には責任取る覚悟を持ってるでしょうね。いつ僕が異論を出したものに恭順を誓わせたのか説明して下さい。」

 

(9)10月29日22時40分 米山 松井氏(8)に対して
「どこにも松井さんとは書いていないのですが…。文章上分かりづらかったなら恐縮ですが、状況上誰かは言わずもがな当然松井さんもご存知と思います。叩き潰していないという理屈は勿論言われるのでしょうが、あれだけ衆人環視で罵倒されれば、普通の人は異論は言えないと思います。違いますでしょうか?」

 

(10) 10月29日22時53分 米山 松井氏(8)に対して
「なお、教育長を介するとは言え、知事はその人事権を有し、府立高校行政の最終的な責任者です。また、起こったことはしょうがないとして、現在係属している訴訟に関しては、明らかに松井さんが意思決定権者かつ最終責任者であり、『生徒指導は適法』とご主張されていると報道から把握しております。」

 

(11) 10月29日23時04分 松井氏 
「話をすり替えるのはやめなさい。僕がいつ党員の意見を叩き潰したのか?恭順させたのか?答えなさい。それと、僕が『生徒指導は適法』としていると報道から把握しているとされていますが、何処の報道でしょうか?僕は生徒指導は適法なんて一言も言っておりません。」

 

(12) 10月29日23時21分 松井氏 松井氏(8)に対して
「新潟県知事の米山さん、ツイッターを削除しても、貴方が公人にも関わらず、妄想で僕を貶める発言した事は消えません。」

 

(13) 10月29日23時40分 米山 松井氏(12)に対して
「ええとですね、多分それは誤変換を削除の上修正しただけですので、修正したツィートをご覧いただければと思います。繰り返しですが、私、全く松井さんがやったと思っておらず、書いてもおりません。文書が分かりづらかったなら恐縮ですが、状況上誰かは言わずもがな、当然ご存知と思います。」

 

(14) 10月29日23時40分 米山 松井氏(11)に対して
「いやだから異論を叩き潰して恭順を求めているのは松井さんじゃないと言ってますが。どなたかはご存知でしょう。大阪府が裁判で『適法と主張』されていると報道されておりますのでそう理解しましたが、意思決定権者である松井さんが『違法である』とお考えなら、請求を認諾すればよい事かと存じます。」

 

(15) 10月31日12時27分 米山 松井氏(8)に対して
「松井さんも公人としてご発言に責任をお持ち頂けると思うのですが、繰り返し私は松井さんではなく言わずもがなの方と申し上げておりますし、もとよりツィートもその趣旨で主語を記しておりません。削除は誤変換を訂正したものと説明しております。それに対してどうお考えなのかご説明頂けると幸いです。」

 

(16) 10月31日12時34分 米山 松井氏(11)に対して
「また府立学校の髪染めについて①髪を染めなければ修学旅行・文化祭の参加を認めない。②生徒名簿から名前を削除し席をなくす。という指導がなされ、③府は請求棄却を求め全面的に争っている。と報道されております。私と言うより原告生徒に対し公人として責任ある説明をなされる事を期待しております。」

 


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コメント

一連のツイート拝読させて頂きました。
Twitterでは罵詈雑言が飛びあられてますが、句読点の関係からも眼前の光景について述べられていることはわかるかと思います。裁判で明らかになることではあると思いますが、匿名の暴言に心痛めすぎないよう願っております。
しかしながら松井知事が敗訴なさった暁には、どのような陰謀論が出てくるのか楽しみであります。

  • Posted by しらこ
  • at 2018/01/19 02:40:45

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