トランプ次期大統領が当選後初の記者会見で早速物議をかもしています。
私はトランプ氏に対して何かを言うべき立場にはありませんが、トランプ氏に性急かつ過度に肩入れすることは極めて危険だとは思います。
私が極めてリベラルな風土のアメリカ東海岸に留学していたからでしょうが、私の留学時代の友人の間では、トランプ氏を快く思っていない人が大多数です。また大統領選挙で勝ったとはいえ、得票数ではヒラリー氏が上回っており、少なくとも投票の時点において、トランプ氏を支持していたアメリカ人よりも、支持していなかったアメリカ人の方が多いということは、事実です。そして嫌な言い方かもしれませんが、トランプ氏を支持していなかった方が、基本的にはアメリカのエスタブリッシュメント層であり、政治、経済、学問、文化の主流派を占めています。
人は権力に弱く、何があっても、当面は権力者であるトランプ新大統領と正面から対立する事は避けるでしょう。しかし上記の様な状況で、過度にトランプ氏に肩入れすることは、トランプ氏を快く思わない、アメリカの、エスタブリッシュメント層に属する過半数を敵に回すリスクを内包します。更にそれは、ヨーロッパのエスタブリッシュメント層のかなりの割合を敵に回すということでもあります。
私は、トランプ新大統領のスタンスが明らかになるまで、当面距離を置いてその政策運営を見守ることが賢明であると思います。
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