実は私は昨日アメリカより帰国したのですが、帰ってきたら北朝鮮が7発のミサイルを撃っていました。政府は当面の策として9項目の制裁措置を決め、更なる経済制裁を模索しています。又国連安全保障理事会でも、諸外国を巻き込んだ制裁措置の実現を目指しています。北朝鮮に対する、迅速で、断固とした措置が必要であることは、論を待たないでしょう。
しかしそれ以前に私は、「ミサイルを撃たれた」ことそのものを−日本に対してミサイルは撃てない」と北朝鮮に思わせることが出来なかったことを、良く考えてみなければならないと思います。勿論相手が北朝鮮ですし、国内事情のこともありますから、何をしても撃ったのかもしれません。しかし私は、日本の従来の外交姿勢が、「結局のところ何をしても日本は他国と事を構えない」と北朝鮮に思わせてしまったことが、今回の発射につながった可能性を、正直に直視すべきだろうと思います。
私は、問題があることを承知で敢て述べたいのですが、日本は「こちらに理がありかつ止むを得ない場合は、相手国と事を構えることも辞さない」と言う覚悟と準備をし、それを国際舞台の場で明確に示すべき時が来ていると思います。そうすることで、「日本に対して理不尽なことをすると自らも大きな損をする」という状況を作り出すことができます。そのプレッシャーが無ければ、相手の理不尽な行動を止めることは出来ないし、理に基づいた話し合いのテーブルに着くことも出来ないと言うのが、残念ながら国際政治の現実であると、今回の一件は図らずも証明しているように思います。
北朝鮮にはまだミサイルが残っており、今日にも又発射されるかもしれません。今度は核弾頭をつんで、日本に飛来する可能性は、ゼロとはいえません。日本政府の徹底した覚悟と態度が、次のミサイル発射を未然に防ぐことを日本国民の一人として心から祈ります。
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