夏休みシリーズ第3弾になりますが、8月5日に魚沼市の小出郷文化会館に、「響きの森ジャズフェスティバル」を聴きに行ってきました。
これも正直に告白して、私は子供のころから大層音痴で、音楽の良し悪しと言うのはそれほどよく分かりません。しかしそんな私にとっても、このイベントは大変素晴らしいものでした。
涼みはじめた夏の夕暮れに、緑の芝生に並べられた白い椅子に座って、ビールとジャズが同時に体の中に入ってくる−風と、光と、音のすべてが、ゆったりとした夏の夜を彩る、そんな空間がそこにはありました。
無粋を承知でここはコメントをしようと思うのですが、この素晴らしいイベントに唯一欠けていたところがあったとしたら、それは参加者がおそらく400−500人のレベルにと留まったことだと思います。その大きな原因は、おそらくチケット代が5000円であったことでしょう。出演者のレベルや運営費用を考えれば、むしろ安いぐらいだったとは思いますが、地域の経済状況を考えると、「仕事帰りに一家そろってのんびり参加する」と言うわけにも行かない値段設定であったのも否定できないと思います。500人から5000円を受け取っても、集まるのは250万円に過ぎません。逆に言えばこの費用の一部でも行政が支援できれば、この素晴らしいイベントを、より多くの人が、手軽な値段で楽しめたわけです。地域の魅力は、道路や鉄道と言った利便性ももちろんですが、それ以上に、その地でどれだけ多くの人が、こういった「楽しい空間」と「美しい瞬間」を得られるかにかかっているように思います。それを形作るのはまずはその地に生きる人と風土ですが、政治も、その手助けをできるように、今までのあり方からは変わるべき時に来ていると、私は思います。
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