道路特定財源の暫定税率が昨日をもって失効し、場所によってまちまちではありますが、本日よりガソリンが25円値下がりしています。
繰り返しになりますが、私は4月29日に、与党はためらわず再議決を行うべきだと思います。値上がりより値下がり、増税より減税の方が嬉しい事は、誰にとっても当然です。しかし、皆さんご存じの通り、現在日本の財政は国も地方も大赤字です。このただ中での突然の減税は、単に国債・公債の残高を増やすか、行政サービスの低下をもたら事になります。
勿論民主党の「行政の無駄を省き、無駄な道路を造らなければ良い」という主張それ自体は、傾聴に値します。しかし、行政のどこに無駄があってそれをどう排除するのか、どの道路が無駄でどの道路が必要なのか、民主党は何も語っていません。今財源の手当が必要なときに、それはあまりにも無責任です。
政府・与党は、道路財源の一般化についても、税率の検討についても、議論に応じることを明確にしています。もし本当にガソリン税を下げたいなら、議論に応じて、恒久的に下げる対策をきちんと講じてから下げるのが筋でしょう。すべての議論を排除する現在の民主党の姿勢は、一月後に自民党が再可決をすることを見越して、ただ単に「一月だけ人気を取り」「ガソリン税再値上げで自民党を悪者にしたいだけ」のポピュリズムと断じられても仕方ないでしょう。
我が新潟県をはじめ複数の自治体で、すでに道路関係の公共事業の一部がストップしています。繰り返しになりますが、それは資金繰りに苦しむ関係企業の倒産を招来するばかりか、地方・国全体に一大不況をもたらす危険をはらみます。ひとたび不況が起こったら、関係ない多くの人が不幸になり、それに対処する為の費用はガソリン税の暫定税率分を大幅に上回るでしょう。また、それを避けるために国債・公債を増発するなら、それはそのまま次の世代へのつけになります。いずれも、責任ある立場の大人がやって良いことではありません。
まずは民主党が生産的な議論の場につくことを心より期待しますが、彼らがそれができない程に子供であるなら、与党は責任ある大人として、堂々と暫定税率維持の再可決を行うべきだと思います。
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