ニュースの感想
昨日鳩山総務大臣が辞任しました。私は「最善ではないが、やむを得ないことだった」と考えます。先のブログにも書いたとおり、事は鳩山大臣が主張するような「正義か悪か」という問題ではなく、「物事をどう実現するか」というプロセスの問題で、鳩山大臣はそれあまりに無視していたと思われるからです。
西川社長率いる日本郵政に問題は勿論ありました。かんぽの宿のオリックスへの売却にも、勿論疑問点がありました。しかし、その「不正義」を声高に糾弾するだけで、日本郵政の問題点が解決するわけではありませんし、今なお毎年50億円垂れ流されているかんぽの宿の赤字が無くなるわけでもありません。又一方で日本郵政は、今年2772億円という大きな利益をあげています。これは総て国民の財産になるのですから、実は非常に大きな「正義」をおこなっています。他人のやった「不正義」だけを大声で叫んで、その人のやっている「正義」は全く無視するというのは、あまりフェアなやり方ではありません。何より鳩山大臣自身が言っておられるように日本郵政の監督官庁は総務省であり、その所轄大臣は総務大臣です。日本郵政社長の経営責任を問うのなら、もちろん大臣自身の監督責任も問われるべきで、他人の「不正義」を指摘することで、自分の行動総てが免罪されると考えるのは正直手前勝手でしょう。
そもそも「正義」は多様なものです。「多様な正義のバランスをとりながら、出来るだけ多くの人が納得する正義を実現していくこと」が政治ではないでしょうか。「他人の不正義を声高に糾弾することを持って正義とする」のは政治ではなくマスコミに任せておけば良いのではないかと、私は思います。
米山さんの考えに賛同しますが、始末が悪いのはテレビカメラの前で、あまりに単純に分かり易く自ら信じる正義を主張するものですから、マスコミを通じて国民の支持を得たような形になってしまっていると思います。そして麻生総理は更に窮地に追い込まれてしまいそうな状況ではないでしょうか?
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