大阪市立桜宮高校における体罰を原因として、生徒さんが自殺された事件を巡って、日本維新の会代表橋下市長をはじめとする関係者から多くの意見が出され、これに対してさらに多くの論評がなされています。
橋下市長のやり方が乱暴かどうかといわれれば乱暴でしょうし、より良いやり方がないかと問われれば、きっとそれはあるのでしょう。
しかし、大筋として私は、「教師の総入れ替え、入試中止、学科廃止も視野に根本的解決が必要。」という橋下市長の意見に賛成です。
この手の問題が起きたとき、常に問題の中心人物-今回であれば顧問の体育教師と、自殺された生徒さん、同校校長、同市教育委員長と橋下市長ぐらいでしょうか-の行為の良し悪しが議論の中心となります。それは当然と言えば当然ですが、しかし本当のところこういった事件は、多くの「傍観的共犯者」-厳しく言うならそこには、同校の教師のみならず、生徒さんも、父兄も、部活OBも含まれます-によって成立します。
多数の人が、顧問の生徒への暴行を見て見ぬふりをし、時に嘲笑し、時に自らがそこから利益を得、場合によっては積極的な隠ぺい工作にすら加担した、それを直視せずに、問題の解決はありません。
橋下市長がよりきめの細かいリーダーシップを発揮して市長としての職責を全うされるべきは当然の前提として、関係した全員が、「臭いものにふた」・「早期の幕引き」を求めるのではなく、自らの痛みを伴ってでも、徹底的な原因究明を行い、真摯な再発防止策を作って初めて再出発が可能となるのだという原則に立ち返ることを、期待します。
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