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これから随時、オバマの話術・プロパガンダ術についてご紹介していきたいと思います。第1回目は「話術」について取り上げます。

まず第一は「間の取り方が上手」ということです。オバマはゆっくりと低い声で話し始め(時には聴衆を持ち上げたりしながら)、聴衆から拍手が起きると、しばし沈黙。それも半端な短さではなく、本当に暫くの間沈黙。拍手がほぼ完全に鳴り止んだところで、たたみかけるように得意のフレーズ(子供を諭すような、誰にでもわかりやすい、具体性のない、しかし希望の持てるメッセージ)を抑揚をつけながら徐々に力強く訴えていくのです。ハーバードで学んだのか、ナチスのゲッペルスに学んだのかは不明ですが、かなり計算し尽くされた「演説術」を駆使しています。

この間の取り方は、まさに宣教師(宗教の大伝道師)の布教演説によく似ています。聴衆の目線に立ち、聴衆を子供の如く愛情たっぷりに、時にはおだて、時には厳しく、そして最後に夢と希望を与えるわけです。

そこには、今、日本で流行の数値目標や期限、手法などが具体的に明示されているマニフェスト的なメッセージは全くありません。しかしながら、本来の政治家の演説の原点というべきものがオバマの演説にはあるのです。

わが国の政治家も、そろそろにわか勉強の数字を並べる演説スタイルから、有権者に夢と希望を与えるスタイルに変えてもいいのではないでしょうか。


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