政治評論家の鈴木棟一氏が、最近、夕刊フジ等で、物理学者で夏目漱石の門下生だった寺田寅彦の「天災と国防」(岩波新書・昭和13年刊)を紹介され、その示唆に富んだ一部を詳しく紹介しています。
特に「忘れがちな重大な要項は、文明が進めば進むほど、災害が、その激烈の度を増すという事実である」。そして、有名な一節、「天災は忘れたころにくる」の言葉。日本人の気力と底力と同時に、危機管理の必要性を鋭く指摘しています…
昨日行われた全国知事会長選挙で、上田清司埼玉県知事が山田啓二京都府知事に22対25の3票差で惜敗しました。
あと2票引っ繰り返すことができれば、という僅差です。人物 対 官僚出身という構図で、ある意味ではよくここまで迫ったと言えますが、埼玉という場所柄、地方、特に首都圏から距離的に遠い知事の中には、「何事も東京・首都圏主導でされては…」という誤解と懸念が上田支持のブレーキになっていたという話もあった…
今回、東京で実施された特別区長選13の内、立候補した現職12名全員が再選しました。
まあ、現職の壁は厚かったという記事も多くみられますが、実態は震災、原発報道一色の中で、「選挙やってるの?」というほど、選挙戦が陰に隠れ、新人・挑戦者にとっては知名度・認識度はもとより、政策も届きにくい、厳しい戦いだったと思います。
同時に区議選では、各党の当選者が、民主(87)、自民(259)、公明(169)、共産(1…
大震災、原発問題によるマスコミジャックにより、全般的に低調だった今回の統一地方選挙。概して、現職には有利な戦いとなり、新人・挑戦者にとっては厳しい戦いとなりました。
そうした中で、一部の首長選を除き、脱原発と地方議員の定数削減が、比較的、争点となっていました。
橋下大阪府知事の大阪維新の会は、大阪府、大阪市、堺市で第一党に躍進し、地域限定の比較第一党となりました。
都内で注目された首長選では、世田谷区長…
統一地方選の後半戦が終了しました。
概して、大方の予想通り、現職優勢、新人・挑戦者不振、自民・公明堅調、民主振るわず、みんなの党は首都圏では善戦といった傾向でした。やはり震災と原発問題で、選挙戦自体に盛り上がりが欠けたことが影響しているようです。期日前投票は上昇傾向にあったようですが、投票率は微減でした。
都内の首長選で特筆すべきは、小金井市と国立市で新人が現職を破ったことです。文化人が多いといわれる…
全国知事会長の麻生渡福岡県知事の引退に伴う次期会長選は、山田啓二京都府知事と上田清司埼玉県知事による一騎打ちとなり、26日に東京で開かれる全国知事会議で投票が行われ新会長が選出されます。
山田知事は、主に官僚出身の知事等、18名の推薦人を集め、上田知事は石原東京都知事等、5名の推薦を受けての立候補です。
山田氏に対しては、「官僚出身者以外からの会長を」という「脱官僚派」の知事等が上田氏側に流れる反面、…
今、多くの方々から「拡声器を使った選挙運動をしても大丈夫だろうか?」といった質問をいただきます。そこで、今回は私なりの“机上論”としての意見を申し上げます。
やはり被災地近県は自粛気味の街宣活動が好ましいでしょう。しかし、東京・埼玉、ましてや神奈川以西になってくると状況は変わってくると思います。
候補者の人間性や考え方によって、“自粛”は全国どこでもありでしょうが、基本的に、新人・挑戦者は地方選におい…
昨日から統一地方選挙の後半戦が始まりました。
1週間という短期決戦ですが、東京でも区議会議員選挙の選挙ポスターが掲示板にズラリと掲示されています。そうした中から投票する人一人だけを決めるのは難しいもので、特に候補者との関係が全くない有権者にとっては、ポスターの良し悪しが投票行動に大きく影響しそうです。
今回特徴的なのは、政党色がほとんど出ていないことで、ポスターの片隅に小さく記載されている程度です。
ポ…
昨日、一般社団法人日本選挙キャンペーン協会会長の北畠霞先生とお会いしました。
私たちの仲間の多くは、たとえ直接の被災地でなくても、行政は被災地支援やその他の対応等で手一杯で、マスコミの報道も震災、原発で占有されており、選挙運動(少なくとも空中戦)にならないし、とても選挙という雰囲気にならず、延期すべし、という意見です。
一方で、親しいジャーナリストの方々を中心に、どんな非常時であろうとも投票所が置ける…
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