今年は東京都議会議員選挙、総選挙をはじめ、首長選挙(知事・市町村長選挙)も目白押しです。基本的に議員選挙は政党選挙のため、政党マニフェストで戦うのが原則ですが、首長選の場合はマニフェスト型選挙が必須条件となってきています。マニフェスト型と書いたのは、現職ならともかく、新人候補が数値目標や財源、期限など告示前の数ヶ月間で作成できるわけがないのです。現職の場合は4年前の政策公約の実現度、新人の場合は当選したら向う4年間でこれだけはやりたい!という点を市民はチェックすればいいのだと思います。マニフェストという名前だけが一人歩きしているように思えてなりません。1円以上の領収証のことも含め、政治家、候補者が自信を失うと、こうした形式的なもので満足させる、ということが風潮になりつつあることに私は違和感を覚えます。
学者のマニフェスト論の最大の欠陥は、誰がマニフェストをつくるか、にあります。候補者が熱い想いを自ら書き立てるのならまだしも、その多くは結局、学者や役人、プロ的なPR関係者に作成してもらっているのが実情でしょう。昨年の参議院選挙で自民党や民主党のマニフェストを見比べて投票した人が一体何%いるのかマスコミの方々も投票日の出口調査で調べてほしいと思います。首長の候補者は熱い郷土愛と具体的なビジョン、人間としての資質、選挙で発揮できるチームワーク力が勝負だと考えています。形式だけ整えている候補者より、街の発展を真剣に考えている候補者を選ぶ洗眼力を持つことも有権者に求められているのではないでしょうか?
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