昨日の総選挙投開票は、民主308、自民119で私の議席予測は大きく外れました。
大体、選挙プランナーという性(さが)もあり、最後の最後まで勝つことを信じ、マスコミの情勢調査報道に左右されないという想いでいつも仕事をしていますので、どうしてもマスコミのアナウンス効果通りにはいかないと考えてしまう癖があります。選挙は歴史、統計通りにはならないものと自らに言い聞かせているからです。
それにしても2005年の小泉劇場を上回る民主の嵐が吹きまくりました。投票率が70%を超えていたら、もっと大きな差になっていたことでしょう。投票率についていえば、69.28%という前回比2%増という数字は期日前投票が1.6倍という割には今一つだったかなとも思います。
しかし、もう少し自民党や自民党各候補者の底力が発揮されると思っていました。確かなことは選挙戦でいうところの「知名度」も「認識度」も「実績」も殆ど関係のない戦いだったということです。
岐阜1区の野田聖子氏は2005年では小選挙区で勝ちましたが、今回は負けたわけですから、小泉旋風より、今回の政権交代旋風の方が強かった証しともいえるでしょう。
そして、公示期間中の自民党の反民主党ネガティブキャンペーンもおそらくマイナス効果をもたらしたと思います。恋愛でいえば、大方愛想をつかされ信用を失いつつある男性が交際相手の女性に対して「お前の新しい彼氏のA君のここが悪い、そこが問題だ」などといくらわめいても「あんたよりはましよ!」の一言で終わってしまうでしょう。相手の悪口、欠点を突くのではなく、愛想をつかされ、まだ懲りないのか!と思われている彼女=有権者に対して真摯に信頼回復に努める姿勢こそが唯一の戦術だったのではないかと思います。
先の例でいえば、A君の悪口を言うのではなく、「今後はたばこも酒もやめるし、浮気もしないし、仕事もちゃんとやるからもう一度チャンスをほしい!」と懇願し、その上でそれでも去っていく人と、「じゃあ今回限りね!」といって許してくれる人が出てくると思います。
とはいえ、マスコミのアナウンス効果がこれだけ大きいということは、次回の選挙以降、権力を狙う者はマスコミ世論の操作術に長けた人が党代表、もしくは影の実力者に君臨するということになりかねません。
「イケメン、かわいい、若い、女性」等のキーワードや「○○姫の××狩り」等のフレーズ、マスコミのアナウンス効果というマッチング効果は危機感も覚えます。私の予測外しの反省はしつつも、昨日、今日と「こんなに風で勝ったり、負けたり、本当にこれでいいのかな?」という複雑な想いで一杯です。
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