八ツ場ダムを巡って大きな議論を呼んでいます。掲げたマニフェストを迅速に実現することも政党にとっては大切なことですが、同時に国民の声をよく聴くという姿勢も大切ではないでしょうか?
住民アンケートを実施するとか関係自治体にヒアリングするとか様々な手法があるはずです。しかもムダを省くことが一番の目的なら、中止したほうが補償金等の支出がかさむわけですから中止は撤回した方がムダをつくらないことになります。さらにダム建設で最も大切なことは防災と給水という面であり、八ツ場ダムを中止してその他のダム以外の方法でそれらの対策を講じるというのであれば、どういう手法で、いつまでに、いくら(予算を)かければ、周辺住民の防災や給水にメドがつくのか、その代替案を早急に出すべきでしょう。
水の確保や災害防止は周辺住民からすればいのちとくらしを守る大問題です。この点を明確にしない限り混乱は続くでしょう。
公約したからには何が何でも実現する=ブレないという考えであるならば、それは的外れといえます。何故なら、今回の総選挙で八ツ場ダムのマニフェストで投票した有権者は数%もいないでしょう。
米国並みの国民の一大関心事の課題投票(イシューボーティング)の結果ならともかく、総花的なマニフェストで自民・民主両党共に闘ったわけですから、マニフェストに書いてあるものは何が何でも100%通すという方が無理が生じると私は思います。2005年の小泉劇場のように郵政民営化が争点となったケースは例外中の例外といえましょう。
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