菅内閣が発足し、例によってこんな改造でも、内閣支持率が少し上がりました。
マスコミによっては、TPPは世界・時代の趨勢とし、消費税アップもやむなし、という覚悟ある最強の陣容といった珍妙なコメントもありました。TPPもこれは、もはや弱小国がスタートした従来のTPPではなく、新たな米国の戦略上の乗っ取りに日本は有無を言わさず乗っかれ、という話で、アジアや欧州、日本の未来のためにFTA対応を含め、あるいは中国・韓国の出方を熟視し、国益を十分考えた上での判断があるとは到底思えません。TPP反対論に対する主な反論の中で言われている”たった5%の農業”論議は実に表面的で、金融・サービス等、あらゆる分野での対応を戦略的に同時並行で考えていないことが大問題なのです。わが国の優秀な官僚も最近は政権にさじを投げているはずですから、とても戦略論を誰かがちゃんと考えているとは思えないのです。消費税アップもいわずもがなで、何のための増税なのか、仕分けはどうなるのか、ムダをどこまでなくしているのか、等々見えないままで、アップすること優先では、国民は納得しないでしょう。最強の内閣と謳っていますが、民主党内には軋轢が拡大し、国益は損ない、民主党の統一選挙向けには何の役にもたたない新政権発足で、ましてや小沢カードがなくなったら、菅政権はもう幾ばくも持たないと思います。それが最強とは大笑いです。それでも支持率が上がるのですから、野党支持層の愉快犯的世論調査回答者が増えているとしか思えません。地方議員に続き、国会議員から民主党離党者が出だすと私はみます。
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